モラールサーベイとは、従業員の職場や待遇に対する不満度や満足度、勤労意欲などを調査することです。「社員満足度調査」「従業員意識調査」とも呼ばれています。
モラールサーベイは、従業員のモラール(士気)の低下やコミュニケーションに問題がある場合などに有効です。
例えば、若手社員の離職率や従業員の欠勤率の高い、問題発生の頻度が目に付くといった場合に実施するとよいでしょう。
従業員の本音を引き出すためには、モラールサーベイの目的を理解してもらう必要があります。調査方法は以下の方式があり、無記名で行います。
NRK方式は、一般社団法人日本労務研究会が考案した、従業員300人以上の大企業向けのモラールサーベイです。調査内容は「労働条件」「人間関係」「管理」「行動」「自我」の5種類があります。
厚生労働省方式は、中小企業を対象にしたモラールサーベイです。調査内容は「仕事」「給料」「上司」の3種類があり、社員の意見を分析します。
モラールサーベイによって、従業員は自分の意見が組織の運営に反映されるという意識をもつようになります。
また、企業側としても組織の問題点や従業員一人ひとりの改善点、所属部署に対する満足度などが把握できるというメリットがあります。
注意しなければならないのは、モラールサーベイを実施したことで満足してしまい、何の対策も講じないことです。
モラールサーベイを実施したら、従業員の不満解消、職場環境の改善、適切な人材配置などを実現させましょう。
こうした取り組みが、従業員のモチベーション向上や職場の活性化につながり、結果的に組織全体の生産性を上げることになります。