自己効力感は、カナダの心理学者アルバート・バンデューラーが提唱した心理学用語です。
簡単に言えば、業務遂行や目標達成に対する自信のことをいいます。自己効力感が高いと、たとえ困難な状況でも行動を起こす可能性が高くなります。
自己効力感には、以下の3つがあるといわれています。
自己統制的自己効力感は、自分の行動を制御する自己効力感のことをいいます。
失敗しても、その経験を生かして業績をあげる、大きなプロジェクトを成功に導く、未経験の仕事でもポジティブに取り組むなどの行動があてはまります。
社会的自己効力感は、人間関係における自己効力感のことです。
職場で良好な人間関係を築くことができる、期待されている以上の成果を出し、チームに自分の価値を認めさせる、自分はこの会社に必要な人間だと認識します。
学業的自己効力感は、学習の分野での自己効力感です。
難しい課題に積極的に取り組む、スケジュールを守る、資格取得を進んでやるなど、学習に対して前向きな姿勢を示します。
バンデューラーは、自己効力感の要因として以下を挙げています。
過去の成功体験は、自己効力感の中でも重要な要因といわれています。
成功体験が多いほど、困難な課題に対しての不安感が薄れ、前向きに取り組むようになります。
他者から自分のスキルや能力などを評価されることで、自己効力感が高まることをいいます。
評価が高いほど能力を発揮することができますが、ネガティブな評価にも反応してしまうという面もあります。
他者の成功経験を観察することによって自己効力感を高める方法です。
自分と実力が同等、もしくは自分より少し下と認知している場合、それがモチベーションとなります。
自分の体調や感情も自己効力感に影響します。
気持ちが落ち着いていると良い結果を生み出しますが、不安を感じていたり体調不良だったりする場合は、自己効力感が低くなります。