コンピテンシーとは、業績の高い人(ハイパフォーマー)にみられる行動特性のことです。
仕事に対する姿勢や考え方、行動などがほかの従業員とどう違うのかをモデル化することにより、採用や人事評価の基準設定に用いることができます。
コンピテンシーモデルとは、実務で活用するためのコンピテンシーの概念を整理し、明確化したものです。
ただし、コンピテンシーの基準は企業によってさまざまで、さらに職種によっても異なります。
ハイパフォーマーの行動特性を活用するためには、組織にとって価値のあるコンピテンシーモデルを作成しなければなりません。
コンピテンシーモデルは、企業が求める「理想型モデル」、ハイパフォーマーをモデルにした「実在型モデル」、理想型と実在型を組み合わせた「ハイブリッド型モデル」の3タイプの中から、自社に合ったタイプをもとに作成するのがおすすめです。
コンピテンシーモデルは、以下のステップで作成します。
ステップ1:モデルとなるハイパフォーマーがいる場合はヒアリングをする
ステップ2:ハイパフォーマーとほかの従業員の思考や行動の違いを明確化し、それが業績につながっているかどうかを検証する
ステップ3:「達成行動」や「対人理解」など、項目を作成する
コンピテンシーをモデル化することにより、ハイパフォーマーの思考や行動が可視化でき、それを展開することによって、従業員は自分に何が求められているのかを理解できるようになります。
また、企業にとっても人事評価の基準を設定できるため、従業員個人の弱点や部門の問題点などを把握しやすくなります。
さらに、コンピテンシーを従業員の教育に取り入れることで、モチベーションや生産性がアップし、組織全体のパフォーマンスを向上させることも可能です。