セカンドキャリアとは、広義では「第二の人生」という意味です。
セカンドキャリアは、一般的に定年後や早期リタイア後のキャリアのことをいいます。女性の場合は、出産・育児を終えた後の復職を指すこともあります。
終身雇用制度や年功序列制度といった企業の雇用制度が大きく揺らぎ、しかも人生100年時代ともいわれる現在、定年後も働く人や、早期退職して次のキャリアに進む人が増加しています。
セカンドキャリアを意識する年代は、主にミドル層といわれる40代、50代です。これまで積み重ねてきた知識やスキル、経験をもとに、次のキャリアビジョンを描き始めるといわれています。
ミドル層の雇用が流動化することによって、組織全体ひいては社会全体が活性化するというメリットがあります。
セカンドキャリアには職業を変えることのほかにも、起業家になる、本業以外の仕事をもつことも含まれます。
企業が、従業員のセカンドキャリアを支援する主な施策として挙げられるのが、資格取得等教育費支援、キャリア設計教育研修、カウンセリング、独立開業準備資金支援、再就職支援などです。
一方、企業がセカンドキャリアへ踏み出したミドル層を採用することで得られるメリットもあります。
例えば、20代~30代の多い組織であれば、ミドル層の人材が不足している場合があります。高いスキルや指導力のあるミドル層をリーダーにすることで、生産性アップが期待できるのです。
たとえ異なる職種に就いていたとしても、転用できる能力は多々あります。職務遂行能力、マネジメント経験、潜在能力などをセカンドキャリア採用の基準にするとよいでしょう。