組織開発(Organization Development)とは、組織が多様な価値観を持つ従業員の関係性を改善しながらパフォーマンスの向上を目指し、健全かつ効果的に機能するための支援を行うことです。ODとも呼ばれています。
人材開発は人材の知識やスキルといった能力を高め、組織のパフォーマンスを向上させるための施策のことです。社内研修やOJT、キャリア開発などが、人材開発の方法として挙げられます。
一方、組織開発は対象となる人材と、その周囲の関係性や相互作用に焦点を当て、信頼関係を築くための施策を展開します。
専門の講師によるワークショップなどで、コミュニケーションを構築する方法などがあります。
組織開発を提唱したリチャード・ベッカードは、組織開発を実現する方法として、以下を定義しています。
いつまでに何をどのように改善するのかを組織全体の目的として明確にします。
従業員との面談やサーベイ(アンケート)を活用して、問題点を把握します。
組織のトップが会社目標や企業理念などのメッセージを発信し、組織全体で認識を共有します。
トップが組織開発に積極的に関わることで、どうサポートすればよいのかがわかりやすくなり、行動を起こしやすくなります。
組織開発を実現するには時間がかかるものです。目標を達成するためには、関係者の協力を得て、活発な意見交換を行います。
組織開発のプロセスにおいて、効果が出ているかどうかを検証し、目標とギャップが生じている場合は、その原因を分析し、目標の再設定や変更を行います。
組織開発の成果をフィードバックします。とくに成果が出た場合は、その事例を示し、従業員のモチベーションを高めることが大切です。