OJT(On The Job Training)は職場内訓練ともいわれ、実際の職場で実務を通して知識やスキル、ノウハウを習得していく方法です。
主に上司や先輩が指導者となり、新入社員や異動してきた部下を育成します。OJTは多くの企業で取り入れられている人材育成方法です。
OJTは即戦力となる人材の育成に大きな効果を発揮します。個人の理解力に合わせて実務を習得させることができるうえに、社員同士でコミュニケーションがとれるため、良好な人間関係を築けます。
さらに、指導する立場の人間にとっても、業務や指導方法を見直す機会になり、スキルアップできるというメリットもあります。
教育を担当する指導者のスキルによって、教えられる側の習得度が不揃いになるという問題があります。状況によっては育成に割く時間がないため、放置状態になることもあり得ます。
また、OJTは新入社員や新参の部下に教えながら、自分の業務をこなさなければならないため、指導者側の負担が大きくなります。
こうした課題をクリアするためには、各部署と人事が連携し、体制を整備する必要があります。
OJTはShow(やってみせる)、Tell(説明する)、Do(やらせてみる)、Check(追加指導する)のサイクルで指導するとよいでしょう。
まず、仕事をやってみせて、携わる業務の全体像を把握してもらいます。次に業務内容を伝え、質問を受け付けます。説明がひと通り終わったら、実際にその業務を行ってもらいます。「Do」で見つけた改善点を伝え、理解度を深めます。
OJTはOffJT(Off the Job Training)と組み合わせると、より効果があるといわれています。