CCT（Concept Clarification Test）とは、集団の中のディスカッションや話し合いを通して、教育内容の理解促進を図っていく方法です。理解促進学習ともいわれています。
テストという名がついていますが、テスト方式を用いたディスカッションという考え方が当てはまります。
研修内容の振り返りや、重要なポイントの再認識が本来のねらいとされており、研修や講義、事前学習に組み込まれて利用されています。
CCTにより、受講者は研修や講義で学んだ基本的な概念を順序だてて理解できるようになります。個人解答やグループでのディスカッション、正解の提示などにより、正しい概念が身に付くようになります。
ディスカッションの内容を振り返ることで、内容の理解促進だけではなく、職場での問題点を認識するきっかけにもなります。
また、講師は受講者の正解率やグループごとの効率を分析できるため、受講者のレベルが測定でき、講義の内容を修正することができます。さらには、問題点が明らかになるため、受講者にコミュニケーションの取り方をアドバイスすることもできます。
CCTは人と関わりながら理解を促進していくため、視野が広がり、学ぶことに対する興味や関心をもつようになります。
CCTは以下のステップで進めるとよいでしょう。
ステップ1：講義やスライドで学習します。
ステップ2：受講者各個人にテストを実施します。
ステップ3：5～6人のグループに分かれ、それぞれの解答を共有し、答えを1つに決めます。
ステップ4：講師が正解を提示します。
ステップ5：個人の得点と平均点、グループの得点を計算します。
ステップ6：誤った解答に対する解説を行います。
CCTは、リーダーシップやマネジメントといった管理者研修、職種別研修などに活用できます。
