インクルーシブリーダーとは、これまでのように一人の上司が大勢の部下に対してリーダーシップをとるのではなく、一人ひとりの中にあるリーダーとしての資質を引き出し、全員で組織力を向上させようとする考え方です。
リーダーシップには支配型リーダーシップ、サーバントリーダーシップ、インクルーシブリーダーシップの3種類があります。
従来のリーダーシップのタイプです。部下を管理し、仕事の指示を出します。部下は上司の指示を受けてから行動することが多いのが特徴です。
支配型リーダーシップとは反対の考え方です。リーダーは部下に奉仕し、部下自身が自分から行動する状況を作ります。サーバントリーダーシップについては、支援型リーダーシップ研修についてもご確認ください。
近年、企業の中で注目されているのが「ダイバーシティ&インクルージョン」(D&I)です。ダイバーシティを推進する場合、組織で多様性を受け入れ、お互いを尊重しながら一人ひとりの個性を生かさなければなりません。
多様な視点をもつ組織は、画一的な組織よりも、すぐれたアイデアを生む可能性が高くなります。インクルーシブには「包括的な」という意味があります。インクルーシブリーダーは、他者の言葉に共感し、自分とは違う個性を尊重する考え方を持ちます。
ほかのスタッフからも意見を聴き、自分が知らないことを謙虚に尋ねられる素直さを持っています。こまめなコミュニケーションを心がけ、情報の共有も欠かしません。また、多様性を生かすことの大切さをチームの共通認識とし、実力主義を徹底します。
随時、自分を含めた周囲のスタッフが協働しているかどうかを確認することも、インクルーシブリーダーの重要な役目です。