フォロワーシップとは、組織のパフォーマンスを向上させるために、フォロワー（チームメンバーや部下）が、自律的に上司をサポートすることをいいます。
フォロワーシップに必要な自律性とは、目標達成のために組織またはチームのために積極的に動き（貢献力）、上司が誤った判断をした場合はそれを正す（批判力）ことです。
フォロワーシップは、アメリカのカーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授が提唱しました。
ロバート・ケリー教授は、組織の業務成果についてリーダーの影響力は10～20％程度、それに対しフォロワーの影響力は80～90％と述べています。
従来のような強いリーダーシップを発揮する上司一人に意思決定を任せるのではなく、フォロワーが自発的に行動することによって目標を達成し、さらには組織のパフォーマンスを向上させることができます。
ロバート・ケリー教授は、フォロワーシップに求められる「貢献力」と「批判力」を軸に、フォロワーを5つのタイプに分類しています。
貢献力、批判力がともに高い、フォロワーシップの理想的なタイプです。次世代のリーダーとして育成するとよいでしょう。
貢献力は低く、批判力は高いタイプです。このタイプは、業務成果やそれに至るプロセスを評価することによって、貢献力を高めることができます。
貢献力は高く、批判力は低いタイプです。協調性はありますが、リーダーに依存します。このタイプは、自発的に考えることを養成する必要があります。
貢献力も批判力もともに低いタイプです。指示されたことのみをこなすため、フォロワーシップには当てはまりません。このタイプにはモチベーションを向上させる研修を行うとよいでしょう。
貢献力、批判力ともに中間のタイプです。自分に課せられた業務はきちんとこなします。フォロワーシップをさらに高めるためには、少し高い目標を設定し、成果に対する評価をすることが大切です。
