行動科学とは、人の行動に影響を与える法則を科学的に研究し、体系化する学問のことです。
ビジネスの場面でも、従業員のモチベーション向上やマーケティングなど、さまざまな分野で活用されています。
人が行動を起こす要素には3種類あり、ABCモデルといわれています。
ABCモデルのAにあたるのが、Antecedent(先行条件)です。先行条件とは、行動のきっかけになる目標や環境のことをいいます。
Bにあたるのが、Behavior(行動)です。先行条件によって人がとる行動や発言のことをいいます。
CはConsequence(行動の結果)です。行動を起こしたことによってもたらされた変化のことをいいます。
人はA(先行条件)のために、Bを起こします。それによってCが納得できるものであれば、またBを起こし、Cが悪ければBを起こさなくなります。
ABCモデルは、上司が部下を育成する場合にもあてはめることができます。まずは目標を明確に示すことです。その際、達成しにくい目標をたててはいけません。クリアしやすい目標をたてることが大切です。
部下は目標に向かって行動を起こします。目標を達成できれば、その行動を継続して行うようになるのです。
部下が目標を達成したら、どういうプロセスを踏んだことで結果を得られたのかをヒアリングし、必ずほめましょう。ちょっとした一言で部下のモチベーションは変化します。
このように、行動科学をビジネスシーンで応用する手法を行動科学マネジメントといいます。行動科学マネジメントで重要なのは、行動を重視することです。
行動科学は、部下の自発性促進に活用できます。