インバスケット・ゲームとは、架空の主人公になりきって、複数の案件を制限時間内で処理する、思考訓練のためのビジネスシミュレーションゲームです。
このゲームは、受講者のビジネス思考や判断能力を鍛えるために行われます。
また、昇進・昇格時に対象者がどのような意思決定をするのか、そのプロセスを観察するための手法としても用いられています。
インバスケット・ゲームには、未処理箱という意味があります。早急な決断が必要となる未処理の案件を受講者に出題し、受講者は制限時間内で処理していきます。
インバスケット・ゲームの特徴は、現在、自分が関わっている業務とは異なる設定になっており、そこで起こるトラブルを制限時間内で処理していかなければなりません。
また、自分一人では対応できない問題も発生します。これは、受講者がリーダーとしてどう行動し、責任をとるかを測定するためです。
しかも、インバスケット・ゲームには絶対的な正解がありません。受講者が決断するまでに、どのように情報を収集し、意思決定に至ったのかというプロセスを評価します。
インバスケット・ゲームには、スーパーの店長や洋菓子店の店長、某メーカーの課長など、研修によってさまざまな役柄が用意されます。
さらに、仕事納めの日、休日出勤、家族からの緊急連絡など、業務上起こり得ることからプライベートなことまで、さまざまな場面が出てきます。
インバスケット・ゲームでは、たくさんの情報が提示されます。制限時間内で処理していくには、悠長に考えている余裕はありません。
まずは優先順位をつけ、問題を発見・分析し、それを処理するための適切な判断力が求められます。これらのスキルは、実際に仕事を進めていく上でも必須の能力です。