リスキルラボ 【新人教育担当者向け】ビジネスマナーにおける4つの基本パターンとは?

ビジネスマナー研修
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職能的スキルだけでは、社会人として一人前とは言えない。業務のスキルが優れていても、ビジネスマナーの基本が身についていなければ、世の中を渡り歩くのは難しい。

当たり前のように語られるビジネスマナーだが、その基本が身についていない為に損をしてしまう社会人は多い。そうならないためにも、ビジネスマナーの基本形は身につけるべきだ。

しかしひと口にビジネスマナーの基本と言っても、場面に応じて必要とされる内容は異なる。そこで今回はビジネスマナーの基本を、4つのパターンに分けて解説する。

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ビジネスマナーとは?

ビジネスマナーとは、社会人として仕事をするにあたり必要なマナーのことだ。社会人と学生時代では、必要とされるマナーは異なる。

教育担当者は、ビジネスマナーの要素を構造的に把握することで、自社の新卒社員がどの部分に課題があるか発見しやすくなる。

また、今の学生がビジネスマナーに対してどのような苦手意識を持っているのか、逆にどの部分は得意と感じているのかといった傾向を理解しておく必要がある。そうすることで、今の時代に即したビジネスマナー教育が実現できる。

ビジネスマナーの基本を身につけるメリット

ここでは、ビジネスマナーの基本を身につけるメリットを2つ紹介する。

悪い印象を与えなくなる

ビジネスマナーを身につけておくと、相手に対して悪い印象を与えずに済む。ビジネスマナーを身につけていない方と比べて、営業成績や売り上げを上げられる可能性が高い。人によっては営業販売担当のビジネスマナーが良かったという理由で、商品を購入する方もいる。そのためビジネスマナーを身につけることはメリットだと言えるのだ。

自社のブランドアップにつながる

仮にA社の社員が、ビジネスマナーの基本を身につけた状態で社外の方と接したとしよう。するとA社の社内教育が、素晴らしいと思ってくれる方が現れるかもしれない。そのような方が増えれば、A社に対してポジティブな意見を持つ方が増える。結果A社のブランドアップにつながるのだ。評判が良くなれば、A社の商品を購入する方が増えて業績アップが期待できる。よって従業員だけではなく、会社にとってもメリットがあると言えるだろう。

ビジネスマナーの基本(全体編)

ここからはビジネスマナーの基本を、4つのパターンに分けて解説する。はじめに、全ての社会人が身につけておくべきマナーを見てみよう。

挨拶のマナー

挨拶をするときは、自分から積極的に挨拶することが大切だ。自分から挨拶をすれば、相手に対して良い印象を与える。基本的には元気よく挨拶をした方がいいものの、TPOをわきまえて声のトーンは調整した方がいい。また、挨拶をしながらお辞儀をするのはマナー違反となっている。挨拶をした後にお辞儀をする「語先後礼」が正しいマナーとなっているため覚えておこう。

身だしなみのマナー

身だしなみは印象が決まる要素になるため意識した方が良い。身だしなみを整えるときは、以下の内容を抑えておこう。

なお、企業や配属先によっては以下のもの以外の身だしなみマナーがある場合もある。その際はそれに従うようにしよう。

寝ぐせや髪のハネ

寝ぐせや髪のハネをなくしたいときは、ドライヤーやヘアブラシ、整髪剤などを使用しよう。

シワやシミのある服を着ない

シワやシミがついている服を着ると、汚い印象を与える。シワはアイロンをかけ、シミは専用の洗剤を使ったりクリーニングにお願いしたりすると、なくなる可能性が高い。

派手な色の服装は避ける

派手な色の服装に対してネガティブなイメージを持つ方もいる。ブラックやブラウンなど色が抑えられた服装を選ぼう。

爪を切っておく

爪が長いと黒ずんでしまう恐れがあるため、切った方がいいだろう。やすりで削ると爪の表面が綺麗になって、見栄えも良くなるはずだ。
ネイルについては職場のルールに従うことが良いだろう。

体臭や口臭が発生しないようにする

体臭や口臭などのニオイにも気を付けよう。体臭であれば生活習慣を改善したり、制汗剤などを使ったりするといい。一方口臭が発生しないようにするには、ニンニクなど強いニオイが発生する食べ物を控えたり、ブレスケアを使ったりして対策するといいだろう。

ヒゲを剃る

ヒゲを剃るときは剃り残しがないかチェックしよう。剃り残しが発生するときは、刃を変えるのも1つの手だ。

派手なメイクをしない

派手なメイクも他の方から敬遠される場合があるため、ナチュラルメイクが無難だ。ベージュなど抑えた色で、メイクをするといいだろう。

身だしなみのポイントは 「清潔感」を演出することだ。少しでも不潔な印象を与えてしまうとマイナスの評価がつくため、コマメにチェックすることをおすすめする。

席順のマナー

打ち合わせや商談では、1つのテーブルに複数人座って行う。そのときに大切なのが席順だ。基本的に入口から一番遠くの席を「上座」、入口から一番近い席を「下座」と呼ぶ。来客があった場合は、上座へ案内するのがマナーだ。しかし席の形式や人数によっては、上座と下座の場所が変わる場合もあるため覚えておこう。

ビジネスマナーの基本(対お客様編)

次に紹介するのは、お客様と接するときに必要となるビジネスマナーの基本を紹介する。とくに営業職や接客業の方などは、身につけておこう。

言葉遣いのマナー

言葉遣いができていないと、お客様に悪い印象を与えてしまう。正しい敬語を使うことを忘れてはならない。たとえば自社の従業員の呼び方は、お客様の前と社内とでは異なる。お客様の前では「店長の〇〇」や「営業担当の〇〇」というように「役職(担当部署)名+名前(呼び捨て)」で呼ぶのがマナーだ。「〇〇店長」や「〇〇さん」という名称で呼ぶのは控えよう。

名刺交換のマナー

お客様に名刺を渡す機会もあるため必要なマナーだ。名刺交換をするときは、以下のことを覚えておこう。

名刺を渡すときは、字が印字してある部分に指を置かない

名刺の印字してある部分に指を置くのはマナー違反だ。必ず名刺の余白部分に指を置いてから渡そう。万が一名刺に余白がない場合は、名刺の下の部分を掴みながら渡そう。

名刺を渡すときの順番を守る

自社の社員複数人で、お客様へ名刺を渡す場合は役職が高い方から渡そう。管理職と一般職の社員がいた場合は、管理職が渡した後に一般職の社員が渡すイメージだ。

ビジネスマナーの基本(電話応対編)

電話応対のときは、お互いの表情が見えないため面と向かって話すときと比べて慎重に対応する必要がある。声の大きさとトーン・テンポで大半の印象が決まってしまうため、電話応対に関するマナーは身につけるべきだ。電話応対では、以下のことに気を付けよう。

電話をかけるときのマナー

電話をかけるときは、時間帯に気を付けよう。早朝や夜遅くの電話は、失礼な人間だと思われる恐れがあるため良くない。時間を指定されていない限り、日中に電話をかけた方がいいだろう。

また電話をかけて、相手と話すときは以下のことに気を付けよう。

  • 相手が電話を受け取ったら、自分の社名と名前を伝える
  • 別の方が電話を受けていたときは、何時頃に戻られるか聞く
  • 電話を切るときは、静かに受話器へ置く

これらのマナーを守れば、相手に不快感を与える確率を減らせるはずだ。

電話を受けるときのマナー

電話を受けるときは、早く受話器を取ることが大切だ。お客様の中には、忙しい方もいるため必ず3コール以内に取ろう。なお相手と話すときは、以下の内容を意識した方がいい。

  • 相手の名前を伺い、「〇〇様ですね」と復唱する
  • 別の方へ引き継ぐ場合は保留にして、すぐさま電話を交代する(引き継ぎ先には、お客様の氏名と要件を伝える)
  • すぐに答えられない場合は、調べて折り返す旨を伝える(相手の電話番号と連絡していい時間帯を聞く)

電話を受けるときのポイントは、お客様を待たせないことだ。相手に電話代が発生するため、手短に話すことを心掛けよう。

ビジネスマナーの基本(メール編)

メールにもビジネスマナーは存在する。作成方法や送り方によって相手に与える印象が変わるため、覚えておいた方がいい。メールでは以下のことに気を付けよう。

メールの作成に関するマナー

メールの作成に関するマナーは、いくつもある。その中でも特に意識した方がいいことを紹介する。

件名は一目で分かるようにする

「8/1:Aプロジェクト見積書送付」というように、分かりやすく書こう。一目で要件が分かれば、受信者側は優先順位を判断できる。

その他に1メールに2つ以上の案件名を入力しないことも重要だ。仮にAプロジェクトとBプロジェクトの請求書を送付するメールであれば、それぞれ違う件名で1通ずつメールを送るイメージだ。すると受信者側は、何のメールが届いたか判別しやすくなる。相手に対する気遣いとして覚えておこう。

文章のパターンを覚えておく

メールでの文章のパターンは、おおよそ決まっている。ビジネスメールを送るときは、以下のフォーマットになっていることが多い。


文面例:

□□会社
☆☆事業部
〇〇さま(相手が個人の場合は、社名と部署名を省いても良い)

お世話になっております。
〇〇商事の△△と申します。

ご注文いただきました××が店頭に到着しましたので、ご連絡差し上げました。

お手数おかけしますが、◇月◇日までに、お受け取りにいらしてください、
よろしくお願いします。

〇〇会社
△△(自分の名前)
TEL:1234-56-7890
e-mail:abcd@●●.jp


  

相手の宛先を記入し、挨拶の文、要件、自分の氏名や連絡先を載せた署名という順番でメールを作成するのが基本だ。前もってテンプレートを作っておけば、作成時間を短縮できるだろう。

結論から書く

大量のメールをチェックする方もいるため、結論から書く ことも大切だ。受信側からすると、概要を確認するためにメールを開き、スクロールする作業は手間だ。その手間を減らす意味でも、結論から書くことをおすすめする。

大容量のデータを送るときは、そのまま添付しない

容量が大きなデータをメールに直接添付して送ると、受信者側がデータを開くときに、サーバーに相当な負荷がかかってしまう。それを防ぐにはデータを圧縮したり、クラウド上で渡したりすることが効果的だ。ただし情報漏洩を起こさないよう、セキュリティ面には気を付けよう。

To.Cc.Bccを使い分ける

メールを送るときは、アドレスの入力欄として「To、Cc、Bcc」の3つがある。メールを送るときは3つを上手く使い分けなければならない。3つの意味は以下の通りだ。

■To

Toは送り先を意味する。Aさん宛に送る場合は、AさんのアドレスをToに入力して送るイメージだ。

■Cc

Ccとはメールの内容を確認してほしい人のアドレスを入力する欄だ。仮にお客様へ送信したことを上司に知らせたいのであれば、Ccに上司のアドレスを入力するイメージだ。Ccに入力された方は届いたメールの内容を確認するものの、基本的に返信することはない。ただしToの方が返信できない場合は、Ccの方が返信するケースもある。

■Bcc

Bccの特徴は、入力された方のアドレスが他の受信者に共有されないことだ。たとえば「ToにAさん、CcにBさん、BccにCさん」のアドレスを入力して送った場合、AさんやBさんにはCさんのアドレスが載っていない状況で届く。つまりBccに入力された方は、他の受信者にアドレスを知られずに済むのだ。

3つの使い分け方を間違えるとアドレスが流出してしまい、大問題に発展する場合がある。コンプライアンスを守るためにも、3つの意味を覚えておくことは重要だ。

まとめ

ビジネスマナーの基本は、社会人として働くのであれば身につけた方が良い。ビジネスマナーの基本を習得しておくと、以下のメリットがある。

  • 悪い印象を与えなくなる
  • 自社のブランドアップにつながる

従業員だけではなく会社にとってもメリットがある。上手くいけば、業績や営業成績アップにつながるだろう。しかしひと口にビジネスマナーと言っても、様々なパターンのマナーがある。

  • 社会人全体が身につけるべきマナー
  • 対お客様に対して役立つマナー
  • 電話に関するマナー
  • メールに関するマナー

自社の状況に合わせてビジネスマナー研修などを実施することも効果的だ。本記事を参考に、自社ではどのようなビジネスマナーを良いものとしているのかを、考えるきっかけにもしてほしい。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 社会人として仕事をするにあたって、必要とされるマナーのことです。ビジネスマナーの有無によって、周囲の方からの見られ方が変わります。
  • 周囲の方へ悪い印象を与えなくなるため、イメージダウンを防げます。さらに自社のブランドアップにもつながるため、会社にもメリットと言えます。
  • ビジネスマナーを使う場面は、お客様と話す際や電話応対・メールを送る時など多岐にわたります。場面に応じてマナーを使い分けることが大切です。
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