チーム内の業務を円滑に進められるかは、リーダーの素質が大きく関係する。リーダーに能力がないと、チームも成果を出しづらくなってしまう。
では、リーダーにはどのようなスキルが必要なのだろうか。
本記事では、はリーダーに求められる5つの条件と、優秀なリーダーになる方法について解説する。現状リーダーとして働く方も、新しくリーダーになった方も、人事担当の方にも読んでほしい内容だ。
リーダーには、様々な役割がある。はじめに、どのような役割があるか見てみよう。
チームにおいて、仕事に対するモチベーションが下がっている場合がある。そのときはリーダーが中心となり、チームのモチベーションを上げなければならない。メンバーにやる気を出してもらうためにも必要なことだ。
仮にAという目標を決めたのであれば、リーダーはチームがAの方へ向かうよう、コントロールする必要がある。リーダーが率先してチームの目標をまとめ、導くべき方向へチームを誘導するのも大事な業務だ。万が一チームが違う方向へ向かったとしても、リーダーは軌道修正をしながら本来の方向へ戻さなければならない。誤った方向へ進まないようにするのも、リーダーの大事な業務だ。
リーダーは他のメンバーから常に背中を見られている存在だ。メンバーにどのような姿を見せるかでメンバーの仕事への取り組み方が変わる。チーム内の秩序を保つ意味でも、リーダーはチームの模範になる必要があるのだ。
メンバーから様々な情報を引き出し、必要な内容を共有するのもリーダーの役割と言える。情報を共有すると、以下のメリットがある。
チームの業務を進めやすくなるため、大事なことだと言える。
リーダーの右腕となるメンバーを育てたり、将来、チームを支えてくれるメンバーを育成する意味でも、チームメンバーの育成は重要だ。
ここでは、優秀なリーダーに見られる特徴を見てみよう。
優秀なリーダーはチームの成果を出す。たとえば、以下のイメージだ。
優秀なリーダーは、このようにチームが成果を出すための動きをしている。これがきっかけでチームに良い影響を与えると、メンバーのフットワークが軽くなり、チームでの業務も円滑になるはずだ。
優秀なリーダーは、メンバーの性格や状況を見ながら接し方を変えられる。そのためメンバーを動かすのが上手いのだ。たとえば、このようなイメージだ。
このようにメンバーの性格によって話題の切り替えができるのも、優秀なリーダーに見られる特徴と言えるだろう。
チームメンバーから尊敬されているのも特徴だ。メンバーに妬まれたり、足を引っ張られたりすることはほとんどない。メンバー全員がリーダーを信頼し、ついていこうとする。日頃からリーダーとメンバー間で信頼関係を築いておかないと、この状況に持っていくのは難しいだろう。
ここからは、リーダーに求められる5つの条件を見てみよう。
たとえば日頃からメンバーにウソをついたり、裏切ったりする行為が多いなど誠実さに欠ける行為をとると、チーム内にリーダーへ対しての不満が溜まる。
結果リーダーとしての存在感がなくなっていくため、誠実さは身につけておいた方がいいのだ。
リーダーとして活動していると、メンバーから否定される場合もある。強烈なバッシングに遭う確率も0ではない。そんなときでも、動揺することなく状況を判断できるメンタルの強さが、リーダーに求められる。逆にメンタルが弱くて、周りの意見に左右されるばかりの方は、リーダーとして活躍するのは厳しいだろう。
リーダーは様々なタイプのメンバーと話すため、コミュニケーション・スキルが優れているのは必須だ。上手く話さないと、メンバーと作業を行っているときに呼吸が乱れてしまい、仕事でミスが起こりやすくなる。さらにメンバーが何も話してくれない状況になると、リーダーは内情を知ることができなくなるため、仕事を進めづらくなってしまう。
その状況を回避するにはメンバーに心を開いてもらい、思っていることを話してもらうことが大切になる。よってリーダーには、コミュニケーションスキルが求められるのだ。
決断するのが難しい場面だったり、失敗したときに自分が責任を負わなければいけなかったりするときでも、リーダーは決めなければいけない。また、決断力がないと時間ばかりが刻一刻と過ぎてしまい、ビジネスチャンスを逃したり、仕事のペースが落ちたりすることにつながる。その状況を回避する意味でも、決断力は必要だ。
想定外のトラブルに巻き込まれたり、目標を達成するのが難しかったりするケースがある。そんなときに、乗り切ろうとする力を持っているのも条件だ。
このようなスキルを持っておけば、困難な状況でも乗り切ろうとすることが可能だ。
優れたリーダーになるには、日頃からの行動が大切だ。口で言ったことと行動が伴わなければ、優れたリーダーだと認めてもらうのは難しい。最後に、どのような行動をとるといいか見てみよう。
仕事のできるリーダーの方が、メンバーから信頼されやすい。したがって、仕事で必要なスキルを磨き続けることが大切だ。仕事に関係する資格を取るための勉強をするといいだろう。仮に銀行員として働いているのであれば、「AFP」や「CFP」など、お金に関する資格の勉強をするイメージだ。すると仕事で役立つスキルの勉強につながる。
チームメンバーの状況を知ることができ、どのような流れでチームを引っ張っていけばいいか分かるため大事だ。仕事の進捗状況の確認をしつつ、多少の雑談も交えることでメンバーとの距離感を縮めやすくなる。なかなかコミュニケーションをとれないときは、以下の場を設けるといいだろう。
リーダーとメンバーの1対1の面談だ。月1など定期的に実施するといいだろう。なお、面談をするときはメンバーが圧迫感を感じないよう、穏やかな表情で優しく聞こう。するとメンバーがたくさん話してくれて、より多くの情報が集まるはずだ。
社内で飲み会を開いてもいいだろう。1つの場所に集まるのが厳しければ、オンライン上で飲み会を実施する方法もある。違う場所にいても実施できるため便利だ。
日頃から優柔不断な態度をとっていると、メンバーを不安にさせてしまう。よって優柔不断な態度を取らないことも大切だ。無意識のうちに、優柔不断な態度を取ってしまう場合は以下の方法を試すといいだろう。
「迷ってしまう」、「決められない」など、優柔不断な態度をとる方に出がちな言葉をつかわないようにしよう。行動を変えるには、発する言葉から変えることが大事だ。
優柔不断な態度をとる方の中には、完璧に物事をこなそうと思い、迷ってしまうケースも少なくない。したがって完璧主義を貫かない場面を作るのも、優柔不断な態度をとらないようにする対策法だ。心に余裕を持つ意味でも、大事だと言える。
選択肢を前もって用意しておくのも効果的だ。実際に例を見てみよう。
例.食事で食べたいメニューを決めると仮定
パターン1.何も考えずにメニューを決める
→何百種類の中からメニューを選ばなければいけない。
パターン2.ナポリタンかペペロンチーノのどちらかに決めると前もって用意しておく
→2種類の中からメニューを選ぶため選択がラク。
パターン2のように、選択肢をいくつかにしておけば選びやすい。
選びやすい仕組みを普段から作っておくのも、優柔不断を解決するコツだ。
失敗の原因を全て、人のせいにしてはいけない。たとえリーダーの作業ではなかったとしても、自分が原因で起きているケースもある。たとえば、以下の通りだ。
リーダーの伝え方が悪くて、失敗するパターンだ。後輩が知らない専門用語を使ったり、早口で分かりづらく伝えたりなど様々だ。リーダーに対して「理解できませんでした」と言えるメンバーだといいが、相手に気を遣ってしまい、なかなか言えないパターンもある。メンバーの理解不足による失敗をさせないためにも、リーダーは分かりやすく伝えるべきだ。
仕事の振り方が悪くて失敗をするパターンもある。後輩のキャパがオーバーしたり、難易度の高すぎる仕事を振ったりなど様々だ。メンバーの力量やタイミングを見計らいながら仕事を振れないリーダーは、失敗する頻度が増えるだろう。
仕事を振ったものの、リーダーがメンバーに対してプレッシャーをかけすぎて、失敗をするケースもある。プレッシャーに強いメンバーもいるが、逆に弱いメンバーもいる。リーダーはメンバーの様子を見ながら、プレッシャーをかけることが大切だ。
リーダーとしてチームを引っ張っていく以上、自分だけが満足できればいいわけではない。チームが良くなるための行動を考えるという面で、責任感を持ちながら動くことは重要だ。
上記の内容は、リーダーが責任感を持って行動する例だ。周囲のことを考えながら立ち振る舞うことも、優秀なリーダーを目指す上で忘れてはならない。どのくらい他のメンバーのことを考えながら動けるかも重要だ。
リーダーは、なりたいからと言って、なれるものではない。リーダーになるには、最低でも5つの条件をクリアしなければいけない。5つの条件の内容は、以下の通りだ。
リーダーはプレイヤーとしてだけではなく、メンバーの管理もしなければならない。そのため、様々な条件が必要とされるのだ。
しかし条件のみを知っているだけでは足りない。優れたリーダーになりたいのであれば日頃から、以下のような行動をとり続けることが重要だ。
このように日頃から行動を積み重ねれば、優秀なリーダーとして認められやすくなる。
なお、リーダー研修やリーダーシップ研修を受けることで、リーダーに必要なスキルを磨くことも可能だ。本記事を作成したリスキルでも提供している。ぜひ検討してほしい。
会社にとって良い結果を生み出すためにも、チームに良い効果を与えるリーダーを生み出していただければと思う。