リスキルラボ リモートワークの課題と解決方法を紹介【働きやすい状況を作る】

テレワーク研修
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働き方が多様化したことにより、リモートワークを導入する企業も増えた。しかしリモートワークの導入後に、様々な課題が出て業務に支障をきたす場合もある。課題に合った解決方法を知っておくことで、効率的かつ効果的な運用が可能となる。

そこで、本記事ではリモートワークで起こりがちな課題を紹介しつつ、解決方法を提示していく。

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リモートワークとは

リモートワークとは、自宅やコワーキングスペースなど会社以外の場所で働くことで、別名「テレワーク」とも呼ばれている。

リモートワークのメリットは、通勤の必要がないことだ。通勤時間が減るため、社員はその分別の時間に充てられる。会社側から見ても通勤費がかからないため、会社の経費削減に役立つ。さらに子育てや介護などの諸事情で通勤できない方も、リモートワークであれば自宅で働ける。そのため人材流出を防ぐ上でも、リモートワークは役立つ。

国や企業、業種によって在宅勤務を減らす動きもある一方、リモートワークが多い職業も多く存在する。リモートワークできる職業については、以下の記事をはじめDAINOTEでもまとめられている。

SE(システムエンジニア)は在宅・リモートワークできる?必要なスキルや求人例を解説株式会社インディバース

リモートワークで起こる課題

リモートワークを運用していく中で、起こる課題もある。ここでは、起こりがちな課題を5つ紹介する。

情報漏洩のリスクがある(セキュリティ問題)

リモートワークだと、セキュリティの不備による情報漏洩のリスクがある。コンピュータウイルスに感染したりパソコンを盗まれたりなど、あらゆるパターンが考えられる。

タスクの管理が難しい

リモートワークでは、社員たちが別々の場所で働く。全社員が会社で働いていたときと違い、集まる機会がない。そのため、タスクの管理が難しいと感じる。

勤務状況を管理できない

社員たちが違う場所にいて、勤務状況を管理できない課題もある。勤務状況が管理できないと、仕事をサボる社員を増やすことになってしまう。

コミュニケーションの減少

社員たちが同じ場所に集まらないため、コミュニケーションが減ってしまうのも課題だ。社員間の意思疎通が上手くいかないと、仕事のミスを多発する。その結果、業務の質が低下してしまう。

人事評価と社員へのフォロー

人事評価と社員へのフォローが大変になるのも、課題として挙げられる。勤務体制が違うため、今までの人事評価基準では点数をつけられない。しかも目の前に社員がいないため、フォローも戸惑ってしまう。

リモートワークで起こる課題の解決方法

ここからは、リモートワークで起こる課題を解決する方法について解説する。

⓵「情報漏洩のリスクがある(セキュリティ問題)」の解決方法

情報漏洩のリスクがある場合は、以下のことを行うと良い。

社内でガイドラインを決めて共有する

情報漏洩のリスクを抑えるには、リモートワークを始める前に、社内でガイドラインを決めて共有した方がいい。理由は、最低限必要なルールを社員間で共有できるからだ。各々の基準で情報漏洩に関するルールを決めずに済むため、チームの統制がとりやすい。結果、情報漏洩のリスクを抑えるのに役立つ。

不要なときにデータを持ち出さない

不要なときにデータを持ち出さない理由は、紛失しないためだ。たとえば、お酒を飲む席へパソコンを持って行くと、泥酔して忘れるかもしれない。すると、他人に盗まれたりデータを持ち出されたりする恐れがある。したがって、仕事以外の場所に持っていくべきではない。

セキュリティソフトのインストールを実施する

セキュリティソフトをインストールしないと、コンピュータウイルスに感染する恐れがある。ウイルスに感染すると情報を抜き取られたり、パソコンの操作が遅くなったりなど、業務に支障をきたす。その状態を回避するためにも大事だ。

⓶「タスクの管理が難しい」の解決方法

タスクの管理が難しい場合は、以下のことを行うと良い。

タスクを洗い出す

タスクを洗い出すと、部下たちが何の業務を行っているか明確になる。部下の作業内容が分かるため、タスクを管理しやすい。タスクの洗い出しでは、以下のことに気を付けると良い。

時系列でタスクを洗い出す

時系列でタスクを洗い出す理由は、漏れを防ぐためだ。勤務開始~退勤までを順番に辿りながらタスクを洗い出せば、漏れがないか確認しやすい。思いついたタスクから洗い出す場合と比べて、精度の高い作業ができる。

大雑把に洗い出さない

たとえば「営業活動」と洗い出すと、何を行っているのか分からない。新規開拓のための電話、飛び込み営業、ルート営業など、色々な種類の営業方法がある。そのため、大雑把に洗い出してはいけない。

たとえば営業職の場合、「営業先に配る資料の作成」「営業先への商談」「得意先への訪問」と細かく洗い出せば、何を行っているか分かる。洗い出しの質を上げるためにも重要だ。

各タスクの所要時間を明記する

各タスクの所要時間を明記する理由は、部下たちの所要時間を把握したり、何分縮められるか予測したりするためだ。この環境ができれば、社内業務の管理が楽になる。

タスク管理ツールの導入

タスク管理ツールを導入すれば、システム上で管理できる。ログインしただけで、社員たちの現状が分かるためタスク管理が楽だ。既存のシステムもあれば、オーダーメイド型のツールもあるため、予算や機能を考えながら選ぶといいだろう。

定期的に進捗状況を確認する

定期的に進捗状況を確認する理由は、社員の状況を細かく把握するためだ。社員の異変にも気付きやすくなり、対応までのスピードが速くなる。

さらに、社員がサボれない環境をつくるのも理由だ。進捗状況を確認されるのが習慣になれば、上司から叱られないように一定の所まで業務を完了させる流れができる。そのため、真面目に働く社員を増やすのに役立つ。

⓷「勤務状況を管理できない」の解決方法

勤務状況を管理できない場合は、以下のことに取り組むと解決できる。

カメラでの管理

カメラ機能をONにすれば、社員たちがその場にいるか目で確認できる。そのため、勤務状況を把握するのに役立つ。

ただし、出勤時~退勤時まで常時カメラをONにしていると、社員がストレスを抱える原因になってしまう。そのため、OFFにできる時間帯もつくった方が良い。昼休みやトイレ休憩など、プライベートの時間も確保させつつ、カメラ機能を使うといいだろう。

リアルタイムでの勤怠入力

リアルタイムで勤怠入力させる理由は、出勤時間を明確にするためだ。たとえば、1週間分まとめて入力させると、出退勤時間を誤魔化しやすい状態ができる。出退勤時間の改ざんを防ぐためにも、リアルタイムでの勤怠入力を徹底すべきだ。

作業の状況を記録させ、成果物を提出させる

出勤しても、全く仕事をせずに退勤する方もいる。その状態を防ぐには、作業の状況を記録させて成果物を提示させると良い。その状態ができれば、どの程度仕事が進んだか分かる。そのため、勤務状況の管理に役立つ。

⓸「コミュニケーションの減少」の解決方法

コミュニケーションが減少する場合は、以下のことに取り組むと良い。

コミュニケーションツールの導入

オンライン上で通話できるツールや、チャット機能がついたツールなど、必要に応じてコミュニケーションツールを導入すると良い。各々が別の場所にいても、コミュニケーションをとりやすくなるため、やり取りの減少を防げる。

コミュニケーションの機会を増やす

コミュニケーションの機会を増やす理由は、社員間で話す雰囲気をつくるためだ。たとえば毎週チームミーティングを行えば、週1回は社員たちで話せる。また、社員たちと雑談する時間を設ければ社員たちの息抜きになったり、気軽に話せる雰囲気ができたりする。その結果、会話が生まれやすくなりコミュニケーションの増加につながっていく。

⓹「人事評価と社員へのフォロー」の解決方法

人事評価と社員へのフォローに関する問題を解決するには、以下のことに取り組むと良い。

成果主義の導入

成果主義を導入する理由は、リモートワークに適した評価基準にするためだ。職場で勤務している場合と比べて、業務のプロセスが見えづらい。そのため、成果に重きを置いて判断せざるを得ない。ちなみに成果主義導入時は、以下のポイントを抑えると良い。

数字のみを判断基準にしない

個人成績など数字のみを基準にすると、自分のことばかりを意識し、他の同僚を大事にしなくなる。結果、チームワークが乱れて成果を挙げられないチームができる。

しかし「チームメンバーと上手く仕事を進められたか」など、数字以外の判断基準も設ければ、同僚を気にしながら仕事を進める習慣が身につく。結果、輪を乱す社員が減ってチームの運用が楽になる。

役職によって評価基準を変える

役職によって評価基準を変える理由は、それぞれ求められるものが違うからだ。たとえば、部下を持たない社員の場合、プレイヤーとしての成果を出せば評価されるかもしれない。しかし管理職の場合は、マネージャーとしての成果が重要視される。

求められる成果が違うのに同じ評価基準だと、評価に不公平感が出てしまう。社員の不満を溜めないためにも、意識した方が良い。

評価基準を定期的に見直す

定期的に見直す理由は、時代に合った評価をし続けるためだ。時代の移り変わりによって、必要とされなくなる項目も存在する。時代の流れにマッチしない項目を入れておくと、評価の質が下がる。それを防ぐ意味で重要だ。

1on1の実施

1on1を実施すれば、部下の悩みや相談が分かる。それをもとに上司はフォローできるため、体制が楽になる。ちなみに1on1実施時は、以下のことを意識すると良い。

テーマ・進め方を明確にする

1on1のテーマや進め方を明確にする理由は、相手によって設定すべきテーマや流れが変わるからだ。1on1で話したい内容は、人によって異なる。臨機応変に対応しないと、相手の解決にならない。各々に適切なアドバイスをするためにも、テーマ・進め方は明確にすべきだ。

前回の1on1で話した悩みが解決できたか確認する

2回目以降の1on1であれば、前回の1on1で話した悩みが解決されたか確認した方が良い。理由は悩みを放置しないためだ。

未解決の場合、別のアドバイスをした方がいい場合もある。課題を残さないためにも、確認した方が良い。

まとめ

リモートワークは、ネット環境が発達した結果、生まれた働き方だ。原則、リモートワークを命じた企業もある。今後もリモートワークを導入する企業は、増えていく可能性が高い。そのため、リモートワークを行った方が効率良く進みそうであれば、導入を検討してもいいだろう。

しかし導入するにあたり、課題にぶち当たることもある。以下が代表的な課題だ。

  • 情報漏洩のリスクがある(セキュリティ問題)
  • タスクの管理が難しい
  • 勤務状況を管理できない
  • コミュニケーションの減少
  • 人事評価と社員へのフォロー

様々な課題が存在するため、課題に合った解決方法を覚えておいた方が良い。それぞれの解決方法は以下の通りだ。

⓵「情報漏洩のリスクがある(セキュリティ問題)」の解決方法

  • 社内でガイドラインを決めて共有する
  • 不要なときにデータを持ち出さない
  • セキュリティソフトのインストールを行う

⓶「タスクの管理が難しい」の解決方法

  • タスクを洗い出す
  • タスク管理ツールの導入
  • 定期的に進捗状況を確認する

⓷「勤務状況を管理できない」の解決方法

  • カメラでの管理
  • リアルタイムでの勤怠入力
  • 作業の状況を記録させ、成果物を提出させる

⓸「コミュニケーションの減少」の解決方法

  • コミュニケーションツールの導入
  • コミュニケーションの機会を増やす

⓹「人事評価と社員へのフォロー」の解決方法

  • 成果主義の導入
  • 1on1の実施

また、テレワーク研修などを実施することで、テレワーク時の働き方や報告の仕方、上司側としては管理の仕方についてもまとめて学ぶことができる。

リモートワークを活用すれば、業務は楽になる。時代の流れに乗るためにも、導入していただきたい。

リモートワークに役立つツールはこちらの記事で詳しく解説されている。あわせて確認するとよいだろう。
参考:リモートワークに役立つツール10選 | パソコングッズから椅子に使うものまで - ITコラム - 株式会社パラダイムシフト

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • リモートワークとは、会社以外の場所で働くことです。自宅やコワーキングスペースなどが該当します。
  • 情報漏洩のリスクやタスクや勤務状況の管理、コミュニケーションの減少や人事評価と社員へのフォローに関する課題など様々です。
  • たとえば、情報漏洩のリスクがある場合はガイドラインを共有したり、情報の持ち出しに関するルールを決めたりすると良いでしょう。また、コミュニケーションが減る場合は、コミュニケーションツールを導入し、社員たちが接する機会を増やすことが大事です。
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