リスキルラボ 社員のモチベーションを上げる方法を紹介【社員のやる気を維持させるために】

モチベーションアップ研修
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社員のモチベーションが高ければ、周りのメンバーや会社に様々なメリットがある。しかし上げ方を間違えるとまったく変化がなかったり、下手をすれば会社の状況を悪くしてしまう。社員のモチベーションを上げるには、正しい方法を知ることが大事だ。

そこで今回は、社員のモチベーションを上げる方法について見ていくことにする。

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社員のモチベーションを上げた方が良い理由

社員のモチベーションを上げた方が良い理由は以下の通りだ。

仕事の質が落ちなくなる

モチベーションが上がっていくと、仕事でミスを犯すことが減る。結果、仕事の質が落ちなくなり生産力アップにつながる。

チームにまとまりができる

モチベーションが高い社員が増えればチームの士気が上がって、まとまりができる。その結果、メンバー間の連携力がアップし団体プレーが得意なチームに仕上がっていく。

精神的な疲労が溜まりにくくなる

モチベーションが上がると元気に活動できるようになり、精神的な疲労が溜まりにくくなる。疲れによって業務に支障をきたしたり、精神的に滅入ったりする機会を減らせる。疲れを引きずることが減れば、気持ちよく業務をこなせて、仕事が嫌になる確率も下がるだろう。

人材の流出が減る

モチベーションが高い社員が増えると、社内に不満を持つ方が減る。今の会社で働き続けたいと思うようになり、人材の流出が減っていく。社員にかけてきた社内教育費も、無駄にならずに済むだろう。

モチベーションを上げるための「動機付け」

モチベーションを上げるには、2つの動機付けについて理解しておくことが大事だ。ここでは、2つの動機付けについて紹介する。

⓵外発的動機付け

「外的要因」がきっかけで意欲を持つことだ。会社から与えられるものを目標に、行動を起こしていくイメージだ。たとえば以下の内容が該当する。

  • 会社から支給されるボーナス(インセンティブ)をもらうために頑張る
  • 成績が良かった社員として、社内表彰されるために頑張る

ボーナスや表彰は、会社が用意しているもので、自分の気持ちがきっかけで行動を起こしているわけではない。よって外発的動機付けの一種と言える。外発的動機付けも効果はあるが、実は短期的な効果しか期待できない。瞬間的なモチベーション向上にしかならないことが研究からわかっている。

たとえば社内で表彰されることが目標になっている場合、表彰式が終わるとゴールがなくなってしまうため、それ以降は頑張らなくなる確率が高い。昇進が目標であれば、昇進したら終わってしまう。昇進はいつまでも続くものではない。

短期間でゴールが消滅してしまう動機付けであるため、長期的にモチベーションを上げたい企業には向かない。

⓶内発的動機付け

本人の中にある「内部要因」がきっかけで意欲を持つことだ。自分の気持ちがきっかけとなり行動していく。たとえば、以下の内容が該当する。

  • 楽しいから仕事のスキルを磨いていく
  • 興味があるから仕事を頑張る
  • 仕事を覚えたくて仕方がないから努力する

内発的動機付けの場合、外発的動機付けと比べると長期的な効果が期待できる。なぜなら、自分の気持ちが変わらない限り、モチベーションを上げるエネルギーを生み出し続けるためだ。よって社員のモチベーションを上げていくときは、内発的動機付けの視点で方法を考えていくべきだ。

内発的動機付けにアプローチする

内発的動機付けを与えるには、4つの内容が大事になってくる。その内容に取り組むことが、社員のモチベーションアップにつながっていく。

⓵ビジョンや理念、仕事での提供価値への共感

社員にビジョンや理念、仕事での提供価値に共感してもらえれば、自身が何のために業務を進めていけば良いか分かってくる。会社のビジョンを共有させて、社員と会社の認識を合わせれば、社員はどの方向に進むべきか分かってくる。

さらに自分の仕事にどのような意義があるか考えるようになる。しかも会社の中でどのような役割を持っているのか認識させられるため、モチベーションを上げるのに効果的だ。なお社員に共感させるときは、以下のことを意識するといい。

どの社員にも理解してもらうように伝える

会社のビジョンや理念を伝えても、社員に理解してもらわなければ意味がない。共感されずに従来と同じように業務を進められてしまい、時間の無駄になってしまう。それを避ける意味で、全社員に理解してもらうように伝えることが大事だ。

簡単な単語に言い換えたり聞いている社員の立場に立って話したりなど、第三者目線を意識して伝えると、社員の理解度も上がっていくだろう。

一貫性を大事にする

ビジョンや理念などの内容が良くても、一貫性がなければ共感してもらうのは難しい。社員に疑いの目を持たれ、会社に対して否定的な社員が増えてしまうためだ。会社に寄り添ってくれる社員を増やすためにも、一貫性を大事にした方がいい。

⓶有能感を満たしてもらう

有能感とは、自分の能力を把握したときに自分のことを肯定できる状態のことだ。この状態が満たされると、「もっとできるようになりたい」という気持ちが生まれる。結果、チャレンジ精神がつくられ、モチベーションアップにつながっていく。有能感を満たしてもらうには、以下の方法を実践させるといい。

様々な経験を積ませる

様々な経験を積ませると、自分にたくさんの能力が身についたと思ってもらえる。結果、自己肯定力が高くなり、有能感を満たすことになる。様々な部署に異動させる「ジョブローテーション制度」は代表例だ。様々な業務を経験でき、スキルを幅広く身につけられる。よって、有能感を満たすのに効果的だ。

成功体験を何度もさせる

何度も成功体験をすると、自信がついていき有能感を満たしていく。成功体験と言っても、難易度が高いものを設定する必要はない。「予定通り仕事を進めることができた」「会議の時間に遅刻をしなかった」など、多くの方にできそうなことで大丈夫だ。難易度が高いと成功体験する頻度が減るため、短期間で成功体験を積めそうなものを設定するといい。

またスタートからゴールの間に通過点として、いくつかの目標を設定させて成功体験を多く積ませるのも有効だ。有能感を満たしながらゴールを目指せるはずだ。

自己決定感を満たしてもらう

自分自身で物事を決めていることに対して、満足度を高めている状態のことだ。自己決定感を満たしてもらうには、以下のことを意識するといい。

目標を設定させる

目標を設定させると、プロセスをどのように組み立てるべきか決めていく習慣が生まれる。結果、自分自身で何かを決定する感覚が生まれるため、自己決定感を満たすのに効果的だ。

ちなみに目標を設定させるときは、社員のレベルに合う内容を設定させた方がいい。目標の難易度が高くても低くても、モチベーションを削ぐ行動につながる。自分のためにならない目標を実現させるために行動させても意味がない。それを防ぐために設定させた後は、上司が確認すべきだ。

自分で考えさせる場面をつくる

社員に考えさせる場面を設けておくと自発的に考える習慣ができていく。それが自己決定感を満たすのにつながる。業務の中で選択させたり、上司が質問したりする場面をつくっておくといい。すると自分で決める場面が増えて、自己決定感を満たすことにつながる。

対人交流

対人交流では、様々な情報を交換できたり人から認めてもらう機会を増えたりする。さらに自身の中に眠っている潜在的な気持ちを呼び起こす効果も期待できるため、モチベーションを上げるのに効果的だ。対人交流をさせるときは、以下のポイントを抑えた方がいい。

相手へ対する思いやりを意識してもらう

相手への思いやりを意識するのは、対人交流を行うときに不可欠だ。相手を喜ばせたり労ったりする行動をとると、良好な人間関係が築ける機会が増えて、自身に良い影響を与えてくれるだろう。

知っている社員とばかり交流させない

知っている社員とばかり交流させても、新しい情報は入ってこないし刺激にもならない。何度も繰り返すうちにマンネリの状態になり、モチベーションの低下につながってしまう。

その状況を防ぐには、知らない社員と交流させることが大事だ。仕事で関わる機会がない社員を交流させると良いだろう。相手に合わせて接し方を変える機会が増えて「コミュニケーションスキル」の習得に役立つ。社会人としての能力を上げてくれるはずだ。

社員のモチベーションを上げるために行われている事例

社員のモチベーションを上げる活動は、様々な企業で行われている。最後に事例を3種類紹介する。

ユナイテッドアローズ

ユナイテッドアローズでは、社員が異動したいと思っている部署で働ける確率を上げるための制度を用意している。たとえば「社内公募制度」は、入社から2年以上経った社員を対象に行っている制度で、社内での書類審査や面接を通過すれば、自身が働きたい部署へ異動できる。ちなみに2018年度の応募者数は260名だったそうだ。

またキャリア自己申告制度では、自身が望むキャリアを築いてもらうために、欠員が発生したときに希望者を異動させている。自身が理想とする働き方をサポートする制度を設けることで、社員のモチベーションを上げているのが特徴だと言える。

カヤック

カヤックでは全社員に公開されるフィードバックを行っている。他の社員のフィードバックの内容を閲覧できて、自身の業務に活かせる。

ちなみにフィードバックは上司から部下に行うだけではなく、部下が上司に行うのも認められており、様々な方が参加可能だ。全員でスキルを高め合おうとする状況が、社員のモチベーションアップに役立っていると言える。

Sansan

Sansanでは、社員同士が気軽にコミュニケーションをとれる制度を用意している。たとえば「knowme(ノーミー)」では、今まで飲んだことがない社員同士で飲みに行く場合、会社から一定額の補助金が支給される。話したことがない社員同士で交流させることで、社員のモチベーションを上げることにつながっている。ちなみに名称を「knowme」とした理由は、社員が言いやすい名称にすることで、交流を活発にさせる狙いがあるそうだ。

また「ブランチ」と呼ばれる制度では、入社1年目の社員が先輩社員とペアを組んで毎月ランチに行ける。新入社員を成長させる場として効果的だ。このように社員同士でコミュニケーションをとれる制度を提供し、社員のモチベーションアップを促しているのが特徴だ。

まとめ

社員のモチベーションが低い状況だと、会社にとって不利益を被ることになる。その状況を防ぐためにも上げるべきだ。なおモチベーションを上げると、以下の効果が期待できる。

  • 仕事の質が落ちなくなる
  • チームにまとまりができる
  • 精神的な疲労が溜まりにくくなる
  • 人材の流出が減る

仕事の生産性向上や人材確保、社員の体調管理などに役立つため、社員だけではなく会社にとってもメリットだと言える。しかしモチベーションを上げようと思っても、方法を間違えると効果を持続させるのは難しい。

たとえば社員にモチベーションを上げてもらうために、お金や名誉などを与えてもモチベーションが上がり続ける期間は短い。そこで大事になるのが「内発的動機付け」だ。内発的動機付けとは自身の気持ちがきっかけとなり、行動や意欲を高める状態を指す。

長期にわたって効果が出続けるため、会社としては内発的動機付けの視点からモチベーションを上げるべきだ。これを実現させるには、社員に4つのことを実現させる必要がある。

  • ビジョンや理念、仕事での提供価値への共感
  • 有能性を感じてもらう
  • 自己決定感を感じてもらう
  • 対人交流

上記の4つを意識した動きを社員にとらせると、モチベーションが上がりやすくなる。社員の状況に合わせて、調整しながらモチベーションアップをしていただければと思う。

なお、モチベーション研修などを実施することも効果的だ。本記事を作成したリスキルでも提供している。ぜひ参考にしてほしい。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 仕事の質が落ちなくなったり、チームにまとまりができたりします。さらに精神的な疲れを溜めにくくなるため、会社と社員の両方にメリットがあります。
  • 自分の気持ちがもとで、モチベーションを上げる方向へ持っていくことが大事です。そのためには、会社のビジョンや理念を共有したり、社員の有能感や自己決定感を満たしたり、様々な方と交流させたりすることが重要です。
  • 外発的動機付けではなく、内発的動機付けをきっかけに会社としてモチベーションを上げていくことが大事です。外発的動機付けでは、短期間で効果が終わります。一方、内発的動機付けであれば、長期にわたって効果が続く可能性が高いです。
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