リスキルラボ 組織作りの目的・方法を解説【成果を挙げていくチームを作る】

管理職研修
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会社を成長させる上で、組織作りは欠かせない。しかし何となく組織作りに取り組んでも、中身は変わらない。組織を変えるには、組織作りの内容を理解し、正しい方法を知ることが大事になる。

本記事では組織作りの概要を紹介しながら、目的と方法を解説していく。

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組織作りとは

組織作りとは、組織の力を強くするために行う取り組みのことだ。組織の力が弱いと、社員たちはパフォーマンスを最大限発揮できなくなる。結果、会社の弱体化を招く。社員たちが強みを発揮しやすい状況を作り、会社を成長させる上で欠かせないのが組織作りだ。

組織作りに力を入れると、社員たちは働きやすさを感じる。各個人がパフォーマンスを発揮しやすくなり、組織としての成長スピードが加速していく。そのため、会社にメリットのある取り組みだと言える。

組織作りの目的

組織作りの目的は以下の通りだ。

目指す目標に向けて人を動かすため

組織作りに力を入れれば、社員たちは自身が何をすべきか分かる。全社員で目標に向かって動く体制が整うため、成果を挙げやすいチームになっていく。結果、組織の連携力アップが期待できる。

会社と社員のつながりを強固にするため

組織作りでは会社のミッションを達成させるために社員へ共有する。共有の機会が増えれば、会社と社員間で意思疎通しやすい状態が生まれ、お互いのつながりが強固になっていく。するとお互いが協力し合う体制ができて、スムーズに業務が流れていく。結果、会社の運営が楽になる。

良い組織の特徴

良い組織には共通点がある。ここでは、3つの特徴を紹介していく。

長期にわたり残る

時代の波が訪れても、長期にわたって残り続けるのは良い組織だ。このタイプの組織は時代の流れがやってきても対応できるように、臨機応変に変えている。生き残ろうとする姿勢が見られるため、良い組織だと言える。

世間に価値を提供している

世間に価値を提供しているのも、良い組織の特徴だ。たとえば、以下の例が該当する。

  • テレワークの効率化に役立つサービスを提供する
  • 社会問題を解決できるプラットフォームを用意する

上記に該当する企業は自社の都合だけではなく、消費者のニーズを考えながら価値を提供している。よって、良い組織だと言える。

社員が心地よく働ける

社員が心地よく働けるのも、良い組織に多い。たとえば「失敗しても挑戦の機会を与える」「若手社員の意見も汲み取る」「能力が高ければ、社歴に関係なく仕事を任せる」といった特徴が見られる。

このように様々な社員にチャンスが与えられる企業では、色々なことに挑戦しやすい。それが社員の心地よさにつながっている。

組織作りの方法

良い組織を作るには、方法を知らなければ実現できない。ここでは組織作りの方法を5つ紹介していく。

⓵組織の文化を決める

組織の文化を決める理由は、会社として進むべき方向を示すためだ。進むべき方向が見えないと、社員たちは何をすべきか分からない。社員たちが迷わずに働ける状況を作れば、成果を挙げやすい組織が出来上がる。それが組織作りへつながる。

組織の文化を決めるときは、以下の内容を心掛けると良い。

自社の経営理念と矛盾しない

経営理念と矛盾した文化だと、社員に不信感を持たれてしまう。不信感を持たれると社員たちのまとまりがなくなるため、組織が弱体化する。この状態を作らないためにも、自社の経営理念と矛盾しない文化が必要と言える。

自社の目標を実現するための文化にする

自社の目標を実現するための文化にすれば、社員のモチベ―ションアップにつながる。すると社内の生産性が上がり、作業時間が短縮されるかもしれない。組織の業務効率が上がり、組織として良い状態ができていくだろう。

社員が共感できる

社員が共感できる文化にすべき理由は、退職者を増やさないためだ。会社の文化に共感できない社員が増えると退職者も増える。

退職者が増えると人員補充による採用コストや、人材育成による教育コストがかさむ。他のことに予算を回せなくなり、会社の成長がストップするかもしれない。その状態を防ぐためにも社員が共感する文化を作り、退職者を減らすことが大事だと言える。

⓶組織編成を決める

組織作りでは編成も重要だ。社員が優秀でも編成が悪いと、組織も悪くなる。したがって、組織編成にも力を入れた方が良い。組織編成のパターンは、3つに分かれる。

職能別組織

職能別組織の特徴は、職種ごとに分けることだ。「システム開発」「営業」「経理」「人事」といったイメージで分ける。同職種同士の社員で連携が取れやすいのがメリットだ。

しかし兼務している社員の場合、2つ以上の組織に属することになる。掛け持ちの数が増えると社員の負担が大きくなる。そのため、業務量の偏りが出ないように組むことが大事だ。

事業部制組織

事業部制組織の特徴は、事業部ごとに分けることだ。「A事業部」「B事業部」「C事業部」といった形で分かれる。業務のスタートからゴールまでチーム内で完結させるため、職能別組織と比べると、迅速な対応ができる。

しかしその一方、事業部間で重複する機能があるため、予算の無駄が生じやすい。したがって、予算を無駄にしない編成が求められる。

チーム型組織

チーム型組織の特徴は、目的を決めた上でチームを組むことだ。たとえば「Aプロジェクトチーム」、「B開発チーム」といった形で組む。何のためのチームか明確になっている分、スピード感のある動きができる。

しかし目的が達成された段階で解散してしまう。したがって、長期の運用には向かない。

⓷組織に合った人事評価制度を設ける

良い組織にするには、組織に合った人事評価制度を設けることも大事だ。これは人事評価制度に対して、不満を持つ社員を作らないためだ。不満を持つ社員がいると社内に悪い噂が広まる。すると不満を持つ社員が増加し、組織の崩壊を招く。

その状態を作らないためにも、組織に合う人事評価制度を設けるべきだ。なお、人事評価制度を設けるときは、以下のことに気を付けると良い。

評価の基準を曖昧にしない

評価の基準を曖昧にすると、気分によって点数を変える評価者が現れる。その結果、不平等な評価が増えてしまう。その状態を防ぐには、評価の基準を明確にすることが大事だ。

仮に営業であれば「1年間で〇人以上と契約できたら〇点」。システム開発であれば「1年間で〇種類以上のシステムを開発出来たら〇点」といった形で明確にすれば、不正が起こることはない。よって、平等な評価が増える。

部署ごとで評価の基準を変える

全ての社員に同じ評価基準を押し付けるのは良くない。なぜなら業務内容によっては、不利に働くからだ。特定の部署に有利となる評価制度を設けると、社内から反発の声が生まれる。社員たちの不満を増やさないためにも、職種に応じて評価基準を変えた方が良い。

部署や役職によって、評価基準を変えている企業もある。不平等な状態を作らないためにも必要だ。

年功序列から能力主義への移行

年功序列とは、入社年数が長い社員ほど給与が上がっていく制度だ。この制度を導入すると能力の高い社員が待遇に不満を持ち、次々と別の会社へ転職してしまう恐れがある。すると組織の状態が悪くなってしまう。

それを解決するのに期待できるのが、能力主義への移行だ。能力主義とは、社員の仕事の出来を重視して評価することだ。社歴の長さが影響されない分、若手にもチャンスが巡りやすい。この制度を導入すれば実力のある社員ほど待遇が良くなるため、能力の高い社員が残りやすくなる。組織作りのためにも導入した方が良い。

社員に説明してから導入する

説明せず導入すると、反発されるかもしれない。会社と社員が対立しないためにも、社員たちに説明してから導入すべきだ。

⓸PDCAサイクルを回しながら改良していく

PDCAサイクルとは「Plan→Do→Check→Act」の順で作業を回すことだ。組織作りは1回やって終わりではない。常に改良しなくてはならない。なぜなら組織の在り方は、時代によって変わるからだ。

現代にマッチしない組織だと、時代の波に取り残されてしまう。時代の波に押しつぶされないためにも、PDCAサイクルを回しながらの改良は必要だ。PDCAサイクルを回すときは、以下のことを心掛けると良い。

工程を飛ばさない

一部の工程を飛ばしてPDCAサイクルを回しても、正しい分析はできない。誤ったデータのもとPDCAサイクルを回しているため、いつまで経っても正しい結果が出ない。結果、時間の無駄になってしまう。

その状態を回避する上で、工程を飛ばさずにPDCAサイクルを回すことは重要だ。正しい手順でPDCAサイクルを回せば、正しい分析結果が出る。正確な情報を知ることができ、時間の無駄にならずに済む。

各項目を可視化する

各項目の内容が抽象的だと、作業者の感覚によって仕方が変わる。すると人が変わるたびに、PDCAサイクルの結果も変わってしまう。

しかし各項目の内容を可視化すれば、PDCAサイクルの各工程で何をすべきかハッキリと分かる。誰が行っても同じ結果を出せるため、PDCAサイクルの運用が楽になる。

可視化する際は、数字を用いると良い。「〇〇を〇回行う」「〇日間××を実施する」と明確にすれば、実行者によって結果が変わる状態を防げる。

目的を持って回す

惰性でPDCAサイクルを回しても良い成果は出ない。成果を出すには目的を持って回すことが大事だ。目的が明確になれば何をすべきか真剣に考えられる。結果、PDCAサイクルの質を上げるのに役立つ。

PDCAサイクルを回し終えるたびにデータを記録する

データを記録する理由は、再度PDCAサイクルを回すときに適切なアクションをとるためだ。データがない中でPDCAサイクルを回し続けても成果は出ない。PDCAサイクルの質を上げるには、データの分析が必須だ。よって、データの記録は重要だと言える。

無理のない範囲で回す

良い組織にするために高いハードルを設定する場合もあるだろう。しかし無理な状態で回すと作業が頓挫したり、社員達のモチベーションを落としたりする原因になる。よって、無理のない範囲で回した方が良い。

⓹社員たちに浸透させる

組織作りを行っても、社員たちが理解していない状態では機能しない。組織作りの内容を反映させるには社員たちへ伝えて、浸透させることが大事だ。朝礼やミーティング時に話したり、社内サイトに載せたりなど色々な方法がある。初めのうちは浸透するまでに時間がかかるかもしれないが、繰り返し取り組むことで社員に馴染んでいく。

また浸透させた後は、社員が理解できているか確かめた方がいい。効果が出ない状況で同じことを試すのは時間の無駄だからだ。浸透具合によって、効果的な取り組みは変わる。より効果的な方法を見つけるためにも、理解度は確かめた方が良い。

まとめ

組織作りに成功すれば、社員たちのモチベーションや戦力アップにつながる。その結果、長期にわたり存続し続ける組織となり、会社としての力も強まっていく。会社側・社員側の両者にとって「WIN×WIN」の状態が出来上がり、会社の運営が楽になる。これらの状態を作るには、下記に該当する組織を目指すといい。

  • 長期にわたり残る
  • 世間に価値を提供している
  • 社員が心地よく働ける

しかし組織作りに励んでも、方法を知らなければ良い組織にならない。それを解決するには、組織作りの正しい方法を知ることが大事だ。以下の方法を実践すると、組織作りに役立つ。

  • ⓵組織の文化を決める
  • ⓶組織編成を決める
  • ⓷組織に合った人事評価制度を設ける
  • ⓸PDCAサイクルを回しながら改良していく
  • ⓹社員たちに浸透させる

組織の質が良くなれば社員たちは働きやすくなり、会社の成長スピードも上がる。働きがいのある会社にするためにも、組織作りに力を入れていただきたい。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 社員間のつながりを強くするために行う手段です。社員たちが設定した目標に向かって歩めることを目的としています。
  • 社員たちが快適に働ける場合が多いです。さらに世の中から必要とされる価値を提供できて、長期にわたって残る組織も良い組織と言えます。
  • 組織の文化や運営編成・体制を決めることが大事です。また、組織に合った評価制度を設けたりPDCAサイクルを回したりし、社員たちへ浸透させることも重要です。
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