年度末、部署ごとに割り当てられた予算の消化に頭を悩ませる方も多いだろう。余った予算は利益に計上されるができるだけ使い切ることが推奨される。だからといって部署やチームに関わらない物品購入や計画性のない活用方法は避けたい。
本記事では、予算の有効な活用方法を5つ紹介する。ぜひ参考にしてもらいたい。
目次
まず、なぜ予算を使い切る必要があるのかという部分を改めて確認する。
余った予算は、企業や組織の利益として計上される。文章だけを読むとメリットがあり、わざわざ消化しなくても良いと感じられるだろうがそうではない。
予算消化が推奨される理由は以下の通りだ。
企業や組織が部署に割り振った予算が余った場合、翌年度以降の予算が低減される可能性がある。余った=過剰だったという認識をされるためだ。
部署やチームが成果を上げるためには、ある程度の予算が必要だ。目標が変わらなかったとしても使える予算が下がってしまうことは避けなければならない。
予算が余る=組織や企業が計画した通りに予算管理をできなかったとされ、管理職やチームへの評価が下がってしまう。
せっかく部署全体で賢明に業務を進めてきたとしても、予算管理の甘さでそのような評価をされてしまうことは、部署やチーム全体の士気を下げる可能性もある。
このような理由から、できるだけ有効な方法で予算を消化しきることが適切と言える。
ここから、おすすめの予算消化方法を紹介する。基本的に考えることは「翌期も効果が継続するか」だ。無駄な使い方をするのは会社の経費を使っている以上ご法度となる。あくまでも「予算を消化する」ではなく、「予算を先に使っておいて来年度の売上を伸ばす or 経費を減らす」を考える必要がある。
具体的には以下の通りだ。ぜひ一つでも合ったものがあれば実行を検討してほしい。
まず、おすすめしたいことが、買い取り型の動画講座や一社研修などの、社員教育に活用することだ。
特に動画講座は買いきってしまえば、翌年度も使えるため、特に有効だ。通常の研修であっても、研修の効果は翌期にも反映されるので、意味がある投資になっている。
研修費用の平均は1人あたり32,412円(産労総合研究所)というデータもあるため、余った予算に合わせて受けさせる人数を絞ることも良いだろう。
なお、本記事を作成しているリスキルでも研修を提供している。
年度末(1月~3月)によく実施されている研修テーマは以下の通りだ。
今回は、一度購入すれば繰り返し視聴できる「eラーニング研修講座」を中心に紹介する。
管理職やマネージャー層に受けさせたいテーマが、管理職向けマネジメント基礎研修だ。
4月より新しく管理職になる方向けの新任管理職研修 基礎編や、新たなプロジェクトが始まりそのリーダーとしての働き方を学ぶプロジェクトマネジメント動画講座などもよく実施されている。
より良い新年度のスタートを切るために、年度末に実施することがおすすめの内容だ。
階層を問わず参加できるテーマとして人気なものがロジカルシンキング動画講座だ。
ロジカルシンキング=論理的思考力を磨くことで、ビジネスシーンで発生する様々な問題の原因を見つけ、解決する力が身に付く。
一年業務を進めてきた上で、ロジカルに考えることができたか・問題を上手く解決できたかを振り返り、スキルをブラッシュアップしたいというメンバーがいる場合には選んでおきたい研修テーマだ。
より良い職場環境を作るためには、お互いに気持ちの良いコミュニケーションが取れていることが必要だ。そのためにコミュニケーション動画講座を受けさせる場合も多い。
ただ単にコミュニケーションスキルを学ぶだけではなく、言いづらいことを上手く伝えるアサーティブコミュニケーション動画講座や、マネジメント層が部下への上手いアプローチ方法を学ぶコーチング動画講座など、種類は様々だ。
また、この時期によく実施する内容としてアンガーマネジメント動画講座も挙げられる。コミュニケーションが上手く取れないという原因の一つに、怒りという強い感情を一人ひとりが上手くコントロールできないことが挙げられるためだ。
様々な側面から、コミュニケーションスキルを磨く内容を選ぶことをおすすめする。
上記の他、Excel(エクセル)研修などのスキル系についてもおすすめだ。年度が変わる前にスキルを学ばせたいという対象者を選び、企業内で講師をと立てる・企業外のツールや研修会社を使うなどで実施すると良いだろう。
来年度以降の効果を上げるために、広告費を増額することも方法の一つだ。
現状出している広告費用を増額することの他
など、手法は様々だ。次年度売上を上げるための種まきとして活用してほしい。
費用対効果がわからない広告を試してみるのも効果的だ。予算があるからこそできる行為で、成功すれば来年度以降大きな成果が見込める。
特にマス系の広告は効果が事前に見えにくいこともあり、失敗が許容できるうちに実施しておこう。
本記事のように、会社のWeb記事を作成することや動画作成などで予算消化することも考えられる。これも残るからだ。
消化するためだけに作るということではなく、「何のために行うか(目的)」と「ターゲット(対象)」を明確にしてから依頼しよう。
やりたいことが明確でないと、望んでいる通りの成果物が出来上がらない可能性も高いためだ。依頼と打ち合わせが終わればあとはチェックをしていくのみだ。比較的手間はかからない。
新入社員の名刺作成や、デスクや椅子の購入など、次年度以降に活用できる備品やオフィスの物品購入に活用することも良いだろう。オフィスや社員用の物品以外に、ノベルティ・販促品を用意する手段もある。
ただし、余った予算で足りるのかという問題も出てくるため、あまり高額なものはおすすめしない。減価償却の対象になってしまうためだ。10万円未満の物品は論点がなく、安全な予算投下となる。
採用に事前投資をしておくのも一つの手段となる。特に採用サイトのリニューアルなど、翌年度も残っていく投資には意味がある。
など様々な投資が可能だ。
様々な予算消化方法を確認してきたが、実際使用する・受注する際に確認してほしいことがある。
当たり前のことだが、余っている予算内で終わる内容かを確認しよう。
例えば、予算消化より研修実施が目的になってしまうことがよくある。もちろんより良い研修を実施することは推奨されることだが、あくまで「予算内でできるだけ良いテーマを選び、実施する」というスタンスが良い。
自身が管理職である場合はほとんど問題ないが、予算消化にあたって実施する前に確認をすることも必要だ。
他の部署で同じような動きをしていたり、行うことが重複してしまうとコストが無駄になる。必要であれば関係各所への確認もしていこう。
本記事では、期末に企業や組織の担当者が悩みとして抱えがちな「予算消化」について効果的な方法を5つ紹介してきた。改めて確認すると以下の通りだ。
様々な方法があるが、手間がかかりすぎず実現可能なものは何かという視点で考えてみると負担が大きくなくすむ。またできるだけ意味のある使い方が良いため、そのあたりのバランスを考えると良いだろう。
リスキルでは、記事内でおすすめした研修以外にも500以上のテーマで研修を提供している。もし予算消化方法の一つとして研修実施を選ぶ場合はぜひ問い合わせてほしい。