リスキルラボ アクションプランの流れと具体例を紹介【実行に移す】

本質志向・意欲向上研修
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会社の目標を達成するには、行動が大事になる。しかし計画がない中で、効果的な動きをするのは難しい。それを解決するのが「アクションプラン」だ。アクションプランを策定すると、とるべき行動が分かる。また、「アクションプラン」を立てるだけでなく、効果的な運用をすることが大切となる。

そこで、本記事では、アクションプランの概要や流れなどを解説しながら具体例を紹介する。

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アクションプランとは

アクションプランとは、会社の目標を達成するために立てる行動計画のことだ。アクションの他に担当者や日程などを明確にしながら、プランを練っていく。

ちなみにアクションプランは長期的視点で組む場合もあれば、短期的視点で組む場合もある。使い分けることで、アクションプランを有効活用できる。

アクションプランのメリット

ここからは、アクションプランを立てるメリットを紹介する。

現状と理想の差が分かる

アクションプランを立てれば、自社の現状と理想の差が分かる。ギャップを埋めるための行動が分かり、アクションを起こしやすくなる。

何をすべきか明確になる

目標を達成する上で必要な行動が、明確になるのもメリットだ。目標達成までのプロセスが見えるため、誤った行動をとってしまうリスクを抑えられる。したがって、無駄足を踏まずに済む。

時間を有効に使える

アクションプランを作成すると、記載してあるプランの通りに行動できる。考える時間が短くなったり悩んだり時間が減るため、時間の有効活用に役立つ。

アクションプラン作成~実行までの流れ

ここでは、アクションプラン作成~実行までの流れを紹介する。

ステップ⓵目標設定をする

目標設定をする理由は、ゴールをもとにアクションプランを立てるためだ。ゴールを定めないと、アクションプランの中に無駄な行動を盛り込んでしまう。それを防ぐ意味で、アクションプランの作成前は目標設定をする。ちなみに目標設定では、以下のことに気を付けると良い。

目標を数値化する

目標を数値化する理由は、目標達成までのプロセスを考えやすくするためだ。たとえば「仕事のスピードを上げる」では、どの程度スピードを上げればいいか分からない。しかし「〇〇の作業を×分間短くする」といった形にすれば、どの程度スピードを上げるべきか想像できる。そのため、具体的なアクションを考えられる。

また、数値化すれば進捗状況も分かりやすい。たとえば「作業時間を5分短くする」という目標のときに4分の短縮に成功すれば、進捗状況は80%だと分かる。同時に目標達成までの残りの部分も見えるため、社員のモチベーションアップに役立つ。意欲的に動く社員を増やすためにも、目標は数値化した方が良い。

無理な目標を設定しない

無理な目標は社員たちのモチベーションを削ぐ。その結果、社員たちの動きが悪くなり、社内業務の質が落ちる。頑張れば達成できそうな目標を設定するのは、その状態を防ぐのに効果的だ。

社員に希望が生まれるため、モチベーションの維持が期待できる。社員の積極性を奪わないためにも、無理な目標を設定すべきではない。

期限を設ける

期限を設ける理由は、ダラダラ仕事をする環境をつくらないためだ。業務に期限を設けないと、社員は「いつか達成できるだろう」という気持ちを抱える。納期がないため、仕事のスピード感が失われてしまう。

しかし期限を設ければ、社員はそこをゴールにして動く。納期までに終わらせようとする気持ちが生まれるため、スピード感が失われづらい。社員が無駄に時間を過ごさないためにも、期限は設定すべきだ。

ステップ⓶目標達成のために、やるべきことを明確にする

目標を設定したら、達成のために必要なことを明確にしていく。明確になれば無駄な行動をとらずに済む。以下のことを心掛けるといいだろう。

内容を細分化する

たとえば「事務処理」というように、大まかだと具体性に欠けて、何をすべきか分からない。しかし「伝票を整理する」「書類整理の時間を5分短縮する」と細分化すれば、アクションが分かる。自分でイメージできる分、初動が早くなる。

誰にでも分かる内容にする

誰にでも分かる内容にすべき理由は、余計な時間をつくらないためだ。社員への指示出しや説明に膨大な時間を割くことになり、業務に支障をきたす。段取り良く作業を進めるためにも、誰もが理解できる内容にした方が良い。

ステップ⓷リソースを割り当てる

必要なアクションが決まったら、リソースを社員に割り当てる。このときに大事なのは、社員の現状を調査してから割り振ることだ。理由は業務の偏りを防ぐためだ。

現状を知れば、業務量が多い社員に負担の大きいタスクを振らずに済む。公平に業務を振ることができて、社内で不満が溜まりづらくなる。社員間の不公平は、チームワークの乱れにつながる。社員たちが納得できる状態をつくる上で大事だ。

ステップ⓸スケジュールを決める

アクションプランを実行・完了させるには、スケジュールが必要だ。スケジュールがないとペースが分からなくなり、作業の質が悪くなってしまう。

一方、スケジュールを用意すれば、社員はその内容を見ながら進められる。自身の進捗状況が分かるため、ペースをつかみやすい。結果、質の良い作業ができる。ちなみにスケジュールを決めるときは、以下のことに注意するといい。

無理なスケジュールを立てない

予定通りに進めるのが難しいスケジュールだと、社員たちは高い壁に感じる。仕事の負担が増えて心身ともに消耗し、パフォーマンスを発揮できなくなる。

近年では働き方改革も進んでいるため、社員たちに無理な残業をさせるのはNGだ。働き続けてもらうためにも、余裕を持ったスケジュールにすべきだ。

一方的に決めない

独断と偏見でスケジュールを決めてはいけない。社員の声を聞かずにスケジュールを立てると、いざ実行するときに社員から不満の声が漏れる。多少の不満は仕方ないが、あまりに理不尽な内容だと、社員たちは作業をしなくなる。現場の声を聞いて極力、社員にとって不都合のない状態を作ることが大事だ。

ステップ⓹アクションプランを実行する

スケジュールをもとに、アクションプランを実行する。実行のときは、以下のことに注意すると良い。

予定通り行われているか確認する

アクションプランを実行しても、プランと違うものを行っては元も子もない。場合によっては、初めからやり直すことになり、時間の無駄となる。その状態を防ぐためにも、予定通り行われているか確認した方が良い。

進捗状況を確認する

進捗状況を確認すべき理由は、トラブルのときに対処できる体制をつくるためだ。進捗管理を部下に任せると、トラブルが起こっても放置される恐れがある。気付くのが遅れると、軌道修正までに時間がかかってしまう。業務をスピーディーにこなす上で大事だ。

ステップ⓺実際の行動を記録する

アクションプランを実行した後は、行動を記録していく。記録した内容があれば、別の社員が担当になっても、それをもとにアクションプランの改良ができる。業務の引継ぎ時にも役立つため、記録は残した方が良い。

PDCAサイクルを回す

PDCAサイクルとは「Plan→Do→Check→Act」の順で回すサイクルのことだ。このサイクルを繰り返すことで、アクションプランの中身は良くなっていく。PDCAサイクルでは、以下のことに気を付けるといい。

Planで気をつけること

Planでは、具体的な計画を示すことを意識すると良い。仮に計画が抽象的だと、その後の工程も粒度が荒くなってしまう。結果、PDCAサイクルの質も悪くなる。PDCAサイクルの質を良くするためにも、細かく計画を立てるべきだ。

Doで気をつけること

Doで気を付けることは優先順位だ。Doのタスクが複数存在するときに、優先順位を間違えるとDoの流れが遅くなって、PDCAサイクルの流れが悪くなる。どの順序で行えばスムーズに流れるか考えながら、順序を決めることが大事だ。

Checkで気をつけること

Checkでは、第三者視点で評価することを忘れてはならない。理由は正しい評価を導くためだ。主観が入ると人によって評価内容が異なる。その結果、評価の信ぴょう性が失われてしまう。誰が見ても納得できる評価をつけるためにも、第三者視点で評価すべきだ。

Actで気をつけること

Actで大切なのは、評価内容をもとに改善策を決めることだ。直感で改善案を決めると、次のPDCAサイクルで同じ失敗を繰り返す恐れがあるからだ。次のPDCAサイクルを上手く回せるかは、前回のPDCAサイクルにおける反省点を活かせるかがカギとなる。
成功率を上げるためにも、評価内容を無視してはいけない。

アクションプランの具体例

アクションプランと言っても、職種によって内容は異なる。最後に営業と人事を例に、どのようにアクションプランを立てるといいか紹介していく。

営業

営業の場合は、売上目標を達成するためのアクションプランを決めることが多い。以下の手順でアクションプランを立てるといいだろう。

ステップ1.売上目標を決める

売上目標を決める理由は、金額によってやるべき内容が変わるからだ。たとえば1カ月間の売上目標が100万円と1000万円とでは、達成するためのアクションプランは異なる。効果的なプランにするためにも、売上目標は正確に決めるべきだ。

ステップ2.提案数を決める

売上目標をもとに、提案数を決めていく。仮に売上目標が10万円、提案した顧客のうち20%が商品を購入し、客単価が1万円の場合、計算上50人の顧客に提案すれば売上目標に到達できることが分かる。

ステップ3.営業数を決める

提案数を決めたら、営業数を決めていく。仮に提案数の目標が50件、営業の話を聞く顧客が40%だとすると、125件の営業が必要であることが分かる。どのくらい動けばいいか把握できるため、行動計画を立てるのに役立つ。

人事

人事の場合は、業務内容によってアクションプランを決めると良い。いくつか例を紹介する。

⓵採用

採用の場合、年間の採用人数を目標設定の数値にする。その後、それを達成するための採用活動の方法や、内定者の辞退を防ぐためのアフターフォローなどを考えていく。それをもとに、どのような行動をするか決めると、効果的なアクションプランが完成する。

⓶人材教育

人材教育の場合、社内で必要とされる人員を算出する。たとえば「〇〇部のマネージャー5人」、「〇〇課の管理職3人」といったイメージだ。人員の算出が完了したら、それを実現させるための人材教育の方法を考えていく。教育内容やスケジュールをもとに必要な行動を決めていけば、目標を達成するためのアクションプランが完成する。

まとめ

アクションプランがあれば、何をすべきかが明確になっているため、会社の目標を達成するまでのプロセスを踏みやすくなる。結果、社内の業務効率が上がって仕事をしやすい環境が手に入る。その他にも現状と理想のギャップが分かったり、時間を有効活用できたりするメリットもあるため、アクションプランはあった方が良い。

しかし単にアクションプランを立てるだけでは、机上の空論で終わってしまう。策定~運用までの流れを抑えなければならない。以下が策定~運用までの流れだ。

  • ステップ⓵目標設定をする
  • ステップ⓶目標達成のために、やるべきことを明確にする
  • ステップ⓷リソースを割り当てる
  • ステップ⓸スケジュールを決める
  • ステップ⓹アクションプランを実行する
  • ステップ⓺実際の行動を記録する

上記の流れに沿って取り組むと、アクションプランの策定~運用までが楽だ。アクションプランは営業職や人事職など、様々な職種において活用できる。目標を達成するためにも、アクションプランの策定・運用に力を入れていただきたい。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 設定した目標を達成するための、行動計画のことです。1カ月単位で計画する場合もあれば、数か年単位で計画する場合もあります。
  • 目標達成のために必要な作業が分かります。さらに理想と現実の差が分かるため、その差を埋める行動を考えるのも楽です。
  • 目標設定をして、達成するために何をすべきか明確にします。その後タスクを割り当てたり、スケジュールを決めたりして、実行するのが一般的な流れです。なお、実行した後は記録をとり、社内資料として保管します。
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