フォロワーとは、リーダーを支えるチームメンバーのことだ。チームが成果を出すには、その活動「フォロワーシップ」が欠かせない。
しかし、フォロワーとして具体的にどうすればチームに貢献できるのか分からないビジネスパーソンも多いのではないだろうか。
今回は、周囲から信頼される「よいフォロワー」になるためのポイントを解説する。
フォロワーシップとは、フォロワーがチームやチームリーダーを支えるために主体的な行動をすることだ。
フォロワーシップがあるとチーム力が増すということが大きな理由だ。フォロワーシップを持ったメンバーは、リーダーが掲げた目標に対して「自身に求められている役割は何か」「何を果たせば良いか」を自ら考え行動できる。一人ひとりが主体的に動き、時にチームメンバーをサポートできる人材を育成できるため、フォローアップスキルが求められていると言えるだろう。
リーダーシップとフォロワーシップは相互関係にある。どちらか一方だけではチームは成り立たず、お互いが支え合いバランスよく調和することで、チームの機能は最大化される。
では、どのようなフォロワーになることが理想なのだろうか。ここからは目指すべきフォロワーのタイプを確認しよう。
なお、フォロワーの評価は、チームのために働く「貢献力」と、チームや目指すべき目標・顧客満足のために提言をする「批判力」で決まる。それぞれどちらの傾向が高いかにより、5つのタイプに分かれる。
リーダーの指示に積極的に従うが、意見や提案はしないタイプ。リーダーにとっては扱いやすい存在だが、誤った指示を制御できない。
適度に自分とチームの業務を滞りなくこなし、必要に応じて当たり障りのない無難な意見を述べるタイプ。新しいことに挑戦するつもりはない。
自身の業務さえままならないのに、リーダーやメンバーの間違いや不備によく気が付き指摘するのが得意なタイプ。チームのモチベーションを下げる問題児だ。
そもそも積極的にチームのために行動するのが苦手であり、指示された業務も最低限のことしかやらないタイプ。発言もほとんどないため存在感が薄い。
率先してリーダーのビジョンを深くチーム浸透させ、メンバーの意見も上手く反映させるタイプ。周囲と協力しながら常にチームをより良く改善していく。
判断基準に沿うと、「貢献力」も「批判力」も高いことが理想のフォロワーの条件だ。その条件を満たす「協働者タイプ」は、リーダーとメンバー双方の視点を持つことができるため、周囲と対等な協力関係を築ける。
つまり、協働者タイプはチームに所属していながらも自律した存在だ。誰とでも率直な意見交換ができるため、成果につながるアイディアを集めやすい。チームならでは多角的なアプローチで、多くの問題を解決に導くだろう。
自身の貢献力や批判力はどれくらいあるだろうか。現状どのタイプに属するのか、じっくり考えてみよう。
協働的フォロワーには、リーダーの指示を忠実に再現する力が求められる。ただし、最も重要な要素は「主体性」だ。以下に、その資質を磨く具体例を紹介する。
協働者タイプを目指すなら、フォロワー自身が目標を再確認しながら業務を進めたい。目標の進捗やチームの方向性を常に意識し、必要に応じて自身が担う業務を柔軟に変化させることが重要だ。
複数人が関わる仕事は、自分だけが目標達成できても意味がない。チームの目標と自分の行動にズレが生じないためにも、チームの目標達成のために自分は何をするかを明確にしておこう。(例:自身の目標はこのままで達成できるが、チームの売上目標にこのままではたどり着かなそう。原因を分析し他チームメンバーへの勉強会や営業訪問に同行するなどの行動を起こす など)
全体最適とは、チーム全体が最適化された状態を指す。リーダーや一部メンバーだけの利益にとらわれず、チーム全体が最良の結果を得られるよう考えて行動することがポイントだ。
模範的フォロワーの行動は主体的だ。チームのためになることは、誰から言われることもなく実行したい。
フォロワーの積極的なコミュニケーションは、メンバーとの信頼関係を深め働きやすい環境をつくる。
コミュニケーションが活発になれば、メンバー間の連携と相乗効果は必然的に高まる。このように人間関係を考慮したチームへの貢献は、協働者タイプならではの役割といえるだろう。
模範的なフォロワーに近づくにはフォロワーシップ研修に参加するのがおすすめだ。フォロワーとしての立場や意見を明確に伝え、貢献度高く活躍する方法を具体的に学べる。
性格やセンスを問わず貢献力・批判力を高める方法や、建設的に上手く意見するコミュニケーションの講義は稀少な体験だ。しかも、プロ講師が設定したカリキュラムでスムーズに習得できる。この研修は、結束力が弱い組織には特に有意義なものになるだろう。
「よいフォロワー」とは、リーダーをサポートしてチームに貢献する存在だ。一定の経験とスキルを身に付けた中堅社員は、「協働者タイプ」のフォロワーを目標にしたい。貢献力と批判力の両方が高く、主体的に行動ができる社員が理想的なフォロワーと言える。協働者タイプのフォロワーを目指すためには、チーム目標の再確認・全体最適を考慮した動き・周囲とのコミュニケーションなどを自主的に行うのがポイントだ。他のメンバーを巻き込んで協力する雰囲気を作り出せば、チームの信頼を得ることができる。より効果的にフォロワーとしてのスキルを身に付けたい場合は、フォロワーシップ研修で集中的に学ぶという方法もある。
リスキル事務局が記事の執筆・監修をしています。人材育成にまつわるお役立ち情報を分かりやすく解説します。
■社員研修のリスキルとは?
社員研修のリスキルは、一人でも多くの人に人材育成を届けるために、利便性の高い研修サービスを提供しています。検索をすれば、一社で実施する研修、日程が決まっている参加型公開講座、eラーニング動画講座などをすぐに見つけ、簡単に申込みや見積書を作成することができます。
■プロフィール
会社名:株式会社リスキル
(「リスキル」は株式会社リスキルの登録商標です。)
設立:2022年5月2日
上場市場:東京証券取引所グロース市場
■研修実績
・年間実績2400社以上
・受講人数は前年比60%以上
・プロフェッショナルの講師陣200名以上在籍