イノベーションは、「技術革新」「新機軸」「刷新」などと訳され、日本ではとくに「技術革新」に焦点があたっています。
しかし、イノベーションの概念を説いたシュンペーターは、新製品の開発はもちろん、生産、マーケット、供給源、組織改革といった広い分野で変革を起こし、社会に価値を生み出すことがイノベーションであると定義しています。
シュンペーターはイノベーションは「経済発展の原動力」と主張し、以下の5つの理論を定義しました。
プロダクト・イノベーションといわれるもので、新たな製品やサービスを開発することをいいます。
画期的な生産方法や他業種のやり方を導入することをいいます。
プロセス・イノベーションといわれ、生産スピードの向上や大量生産によるコストダウンの実現などが含まれます。
新たな市場・販売先を開拓することで、マーケット・イノベーションといわれています。
サプライチェーン・イノベーションといわれ、製品の原材料の供給ルート(買い付け先や仕入れ方法など)を新たに開拓することをいいます。
ほかの企業と業務提携したり、社内ベンチャーを立ち上げたりすることです。オルガニゼーション・イノベーションといいます。
イノベーションの代表的なものといえば、スマートフォンが挙げられます。
電話機能をはじめ、カメラ、音楽、インターネットといった多彩な機能が搭載され、人々のライフスタイルそのものを変化させました。
最近ではAI(人工知能)の開発競争が進んでおり、AIをどう活用するかがイノベーション創出の鍵にもなっています。
業界の垣根がなくなりつつある今、イノベーションを創出するのは簡単なことではありません。
プロセス、マーケットなど、どの方向にイノベーションを創出するのかを明確にし、イノベーションを実現できる人材を育成する必要があります。