プロジェクトのタスクには、前の工程が終了しないと進められないもの、または同時並行できるものなど、さまざまな組み合わせがあります。
クリティカルパスとは、プロジェクトを期間通りに終わらせるために、遅らせてはいけない最も重要な工程のことをいいます。
たとえ、ほかのタスクが早く終了しても、クリティカルパスといわれる工程が遅れてしまうと、プロジェクトそのものが遅延してしまうため、早めに対応することが重要です。
例えば、あるプロジェクトにはA、B、C、D、Eの5つのタスクがあるとします。
最初のタスクをAとし、Aの作業が終了しなければ、B、Cは作業を開始することはできません。ただし、BとCは並行作業が可能で、BはCよりも1日後に作業が終了します。
DのタスクはB、Cの作業が終了しなければ、取り掛かれないものとします。また、EはDの作業が終了しないと作業を開始できません。
上述の場合、まずAの作業開始日と作業終了日を割り出します。Aの作業終了日をB、Cそれぞれのタスクの作業開始日に設定します。
Dの作業開始日は、Cよりも一日工程が多いBの作業終了日です。あとはDの作業終了日がEの作業開始日になります。
Aの作業開始日からEの作業終了日までがプロジェクトの工程です。
プロジェクトの最終日から、もっとも時間のかかったタスクを最初のタスクのAまで選んでいきます。その経路がクリティカルパスになります。
クリティカルパスは、作業タスク(上述でいえばA~E)を丸で表し、それを矢印で結んで工数を記載するPERT(Program Evaluation and Review Technique)図を用いると、見つけやすくなります。
クリティカルパスでプロジェクトを管理することによって、重要なタスクが明らかになり、効率よく進める方法が見えてきます。
プロジェクトの期間を短縮したい場合は、クリティカルパスの工程を見直すことで、改善できる場合があります。