リスキルラボ 会議を効率化するメリット・ポイントを解説【無駄をなくす】

ファシリテーション研修
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定期的に会議を行う企業も多いだろう。しかし会議の仕方が悪いと、予定時間を大幅にオーバーする。それ以降の業務に支障をきたすため極力、会議は予定通りに終わらせた方が良い。

会議を予定通りに進めるには、効率化がカギだ。効率化すれば様々な恩恵を受けられる。本記事では、会議を効率化するメリットやポイントを中心に解説していく。

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無駄な会議とは

はじめに無駄な会議のパターンを紹介する。

会議終了後に成果がない

会議終了後に成果がないのは、同じテーマの会議を繰り返す原因になる。結論が出ず、ただの雑談で終わるため、意味のない会議だと言える。

必要のない会議を行う

代表例が口頭で解決できる内容を、会議の議題にするパターンだ。一瞬で解決できる問題に、大量の時間を割くため無駄と言える。不要な会議が増えると、本当に必要な会議ができなくなってしまう。

関係者以外が参加する会議

関係者以外の社員が参加する会議も無駄だ。会議に関係ない社員達を参加させても、話についていけない。会議終了後「時間の無駄だったね」「自分の仕事をしていた方が良かったね」と思う社員が多くなる。社内の士気を下げるため、無駄な会議だと言える。

会議を効率化するメリット

会議を効率化すると、様々なメリットがあるため紹介する。

予定通りに会議を進められる

会議を効率化すれば、余計な作業が発生しない。会議中に遠回りをせずに済むため、予定通りに会議を進められる。それ以降の作業を予定通り行えるため、スケジュールが狂わずに済む。

コスト削減につながる

仮に会議の時間が短くなれば、社員は他の作業に取り組める時間が増える。会議に無駄な時間を割かずに済むため、人件費を効果的に使える。したがって、コスト削減に最適だ。

コストが浮けば、他のことに予算を回せる。今までと違う箇所に予算を費やしたいと思っている企業は、会議の効率化に取り組みコスト削減に力を入れた方がいい。

会議を効率化する方法

「流れと準備」「進め方」に意識すると、会議を効率化しやすくなる。ここでは、2つの視点から注意すべきことを解説する。

⓵会議の流れと準備を事前にしておく

会議の流れと準備で注意することは以下の通りだ。

チェックシートを作り、流れや準備の内容を確認する

会議で準備する物や要点や当日の流れが載っているチェックシートを用意すると、準備がスムーズに進む。しかも項目を確認しながら作業できるため、抜け漏れを防ぐのに役立つ。なおチェックシートの作成・活用時は、以下のポイントを抑えると良い。

分かりやすい文言を記載する

チェックリストを作っても、チェックするときに文章の意味が分からないと機能しない。したがって、全ての対象者が理解できる文言を記載すべきだ。専門用語や聞き慣れない言葉を除外したり、一文を短くしたりすることで、項目の内容が分かりやすくなる。

重要な項目が分かるようにする

チェックリストでは、重要な項目が一目で分かるようにする工夫も必要だ。たとえば赤字で記載したり字体を変えたりすると、重要度が高い項目であることが分かる。重要な項目であることが分かれば、作業のときに意識しだす。結果、精度の高い作業を実現させる。

チェックリストの内容を定期的に更新する

チェックリストは作って終わりではない。社員達が効率よく運用するには、定期的に内容を変える必要がある。なぜなら時代の流れによって、機能しなくなる恐れがあるからだ。

当初は盛り込んでいた項目でも時代の流れによって不要になったり、新たな項目が必要になったりする場合がある。長期にわたりチェックリストを機能させ続けたいのであれば、定期的に更新すべきだ。更新頻度を決めたり現場の声をもとに更新したりすると、作業が楽になるだろう。

会議の着地点を決めておく

前もって会議の着地点を決めることも重要だ。たとえば「最低限〇〇と〇〇の回答は出るようにする」「参加者全員が納得した状態で会議を終わらす」と決めておけば、ゴールまでの道のりを描きやすくなる。会議中に遠回りするリスクが減るため、スムーズに会議を進めるのに役立つ。

グランドルールの設定

グランドルールとは、会議の実施前に予め決めておくルールのことだ。参加者にグランドルールを周知しておけば、ルール違反者が減る。すると参加者に注意することも減るため、会議がスムーズに進んでいく。したがってグランドルールの設定も、会議の効率化を実現するために大事だと言える。グランドルールの内容を決めるときは、以下のことを意識すると良い。

ルールを盛り込みすぎない

ルールを盛り込みすぎると、参加者たちはルールを守ることばかりに頭を使ってしまう。運営側も参加者がルールを守っているか確認するのが大変になるため良くない。したがってグランドルールを設定するときは、必要なもののみを盛り込むことが大事だ。

なお不要なルールを盛り込まないためには、各ルールに目的があるか確認すると良い。目的のないルールを排除していけば、自然と必要なルールのみ盛り込まれる状態になる。

参加者全員が実施できるルールにする

特定の社員しか実施できないルールだと、参加者たちの間で不公平感が生じる。特定の社員が有利になるルールを組むと、社内の士気は下がる。それを防ぐ意味でも、参加者全員が実施できるルールにした方が良い。

会議の内容によってグランドルールを変える

グランドルールは全ての会議に適しているとは限らない。会議によって効果的なグランドルールは異なる。よってグランドルールの内容は、会議ごとで変えた方がいい。

参加者に当事者意識を持たせる

会議に参加しても他人事の感覚を持つと「お客さん」感覚になってしまう。お客さん感覚とは、他人事のように観覧者気分になることだ。この感覚に陥った社員は自身の意見を言わず、聞き流すだけで終わる。お客さん感覚の社員が増えると、議論が活発化せず会議が進みづらくなる。

しかし全ての参加者が当事者意識を持てば、良くしようと思い発言する雰囲気ができるため、会議の効率性を上げやすい。よって会議の参加者に当事者意識を持たせるのに、効果的だと言える。なお参加者に当事者意識を持たせるときは、以下のポイントを抑えると良い。

参加者が主導となり物事を決める時間を作る

参加者が主導となって物事を決める時間を設ければ、参加者たちは自分事として行動を起こしていく。その結果、他人事として会議の内容を聞くことが減り、当事者意識が生まれやすくなる。

指示を与えすぎない

指示を与えすぎると、参加者たちは指示待ち人間になる。その結果、当事者意識がなくなり他人事として捉える習慣が身につく。その状態を作らないためにも、指示を与える前に自身で考えさせることが大事だ。

参加者に考えさせる時間を与えれば、自分事として物事を捉える習慣ができる。結果、他人事として会議に参加する社員を減らすのに役立つ。

機材の操作を確認しておく

会議当日にプロジェクターやWebシステムなど、様々な機材を使う場合もあるだろう。会議中に機材トラブルが起こると、会議が中断してしまい参加者たちは手持ち無沙汰になる。結果、予定通りに会議を進めることができず段取りも悪くなってしまう。その状態を回避するためにも、事前に機材の操作確認を行うべきだ。

⓶会議の進め方に配慮する

次に、会議の進め方の注意点についても紹介する。

ホワイトボードを活用しながら会議を進めていく

会議ではホワイトボードに必要事項を記載しながら進行していった方がいい。これは発言内容や会議の概要などを思い出したいときに、すぐに見返せるからだ。

ホワイトボードに記載しない状態で会議を進めると、参加者たちは思い出すのに時間がかかる。すると会議中にロスが生まれて、予定通り終わらせるのが難しくなってしまう。その状態を防ぐためにも、ホワイトボードの活用は大事だ。

参加者の意見を引き出す

参加者が黙っている状態だと、会議は前進しない。静寂な時間ばかり過ぎて、結論にたどり着くのに時間がかかる。その状態を作らないためには、参加者の意見を引き出して議論を活発化させることが重要だ。

議論が活発化すれば、様々な意見が飛び交って答えが見つかりやすくなる。ゴールにたどり着きやすくなるため、会議の効率化に役立つ。参加者の意見を引き出すときは、以下のことを行うと良い。

意見を否定しない

意見を否定すると発言しづらい空気になる。したがって、人の意見を否定するのは良くない。たとえ自身と違う価値観だとしても「私は〇〇だと思う」というように、自分は違う意見であるというスタンスで発言することが大事だ。

いきなりハードルの高い質問をしない

いきなりハードルの高い質問をすると、話を振られた側は困惑する。その結果、会議がストップして進まなくなる。それを防ぐには、徐々に質問のハードルを上げていくことが大事だ。

最初は答えやすい質問をして、次第にハードルを上げていく形にすれば、ハードルが高い質問に答えてくれる確率が高くなる。段階を経ることを忘れてはならない。

参加者の発言をかみ砕き、他の参加者へ共有しながら進めていく

参加者の中には、他の方に分かりづらい内容の発言をする方もいる。参加者たちが発言の内容を理解できない場合、思考停止し会議が止まってしまう。それを防ぐためにも進行役は発言をかみ砕き、他の参加者たちに共有することが求められる。

設定したゴールへ向かうように会議を進める

設定したゴールに向かって会議を行えば、遠回りせずに会議が進んでいく。会議で余計な時間を割かずに済むため、会議の効率化に役立つ。

「話が脱線したら進行役が軌道修正する」、「会議にふさわしいテーマの話をさせる」など、ゴールへ向かうために必要なことを意識しながら会議を進めると楽だ。

参加者たちが合意した部分としていない部分をハッキリさせる

会議によっては参加者たちが完全に合意しないケースがある。会議終了後に合意した部分としていない部分をハッキリさせないと、合意がとれた話題であるにも関わらず、再度話し合いをする事態になってしまう。二度手間にならないためにも、ハッキリさせることが大事だ。

研修を通して、ファシリテーションスキルを習得してもらう

ファシリテーションとは、会議などを適切に進行させるために必要なスキルのことだ。

司会進行役を行う上司やそのような役割の方だけでなく、会議に参加する社員一人ひとりがこのスキルを身に付けることで「無駄なく」「スムーズに」会議を進めることができる。

ファシリテーション研修などを部署やチームごとに実施してみることも良いだろう。会議の進め方や話し方は性格やセンスではなく、スキルとして習得できるということが共有されるだけでも十分な効果を発揮する。

まとめ

会議を実施しても時間の無駄になっては意味がない。定期的に会議を行う企業もあるだろう。しかし単に会議を行うだけだと、時間を垂れ流しているのと同じだ。無駄な会議を辞めて会議の効率化に力を入れると、その状態から脱出できるだろう。会議の効率化には、以下のメリットがある。

  • 予定通りに会議を進められる
  • コスト削減につながる

チームの業務効率を上げたり経費の削減につながったりするため、会社に良い影響を与えてくれるだろう。しかし会議の効率化を行うと言っても、正しいやり方が分かっていないと成果は出ない。

会議の効率化を進める上で大事になるのが、会議の「準備・流れ」と「進め方」だ。2点の状態が良ければ、会議を効率化しやすくなる。それぞれポイントがあるため紹介する。

⓵「準備と流れ」に関するポイント

  • チェックシートを作り、流れや準備の内容を確認する
  • 会議の着地点を決めておく
  • グランドルールの設定
  • 参加者に当事者意識を持たせる
  • 機材の操作を確認しておく

⓶「進め方」に関するポイント

  • ホワイトボードを活用しながら会議を進めていく
  • 参加者の意見を引き出す
  • 参加者の発言をかみ砕き、他の参加者へ共有しながら進めていく
  • 設定したゴールへ向かうように会議を進める
  • 参加者たちが合意した部分としていない部分をハッキリさせる

上記のことを意識すれば会議の時間が短くなるため、効率化に役立つ。会議の効率化が実現すれば、他の業務に支障をきたさずに済み、社員たちは働きやすくなる。その状態を作るためにも、会議の効率化に力を入れていただきたい。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 何の成果もない会議や関係者以外が参加する会議、必要のない会議は時間の無駄です。早急に改善する必要があります。
  • 会議を効率化すれば、時間の有効活用ができます。必要なことに時間を割く体制ができて、時間や人件費を無駄にすることが減ります。結果、コストパフォーマンスを上げるのに役立つでしょう。
  • 「流れと準備」、「進め方」の2点を軸に知った方が良いでしょう。流れと準備においては、チェックシートを活用して抜け漏れがない状態を作ることが大事です。その他にグランドルールを定めることも必要と言えます。一方、進め方については発言しやすい状態を作ったり、設定したゴールへ向かうように会議を進めたりすることが大切です。
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