メンタリングとは、人材育成の手法です。新入社員や若手社員(メンティ)に対し、日常業務で接点のない他部署の先輩社員(メンター)がマンツーマンで面談を行うことをいいます。
メンタリングを実施する場合は、1年間・月1度・1時間程度というように期間と回数、時間を決めるとよいでしょう。
メンタリングを導入する主な目的は、メンティの離職防止と成長のサポートです。定期的にメンタリングを行うことによって、メンティの悩みを解決し、新たなコミュニケーションを構築することができます。
また、メンターにとっても自分自身の振り返りや、企業・業務内容をより深く理解する機会になります。
さらに、部下への指導力や客観的な判断力、協調性などを習得できるため、今後のキャリア形成を考えるうえでも、重要な経験になるでしょう。
メンタリングは、他部署の先輩社員がメンターになるため、メンティとの間に信頼関係がない状態でスタートします。しかも、メンターにメンタリングのスキルがあるわけではないため、表面的な会話や一方的な指導で終わる可能性があります。
メンタリングの効果を出すためには、メンターとメンティの間に信頼関係を築き、メンタリングの導入目的を理解させることが重要です。
メンタリング後は、目的に沿ったメンタリングができたかどうかをメンターとメンティで振り返りを行うのもよいでしょう。
メンタリングを実施するうえで、まず必要なスキルは傾聴力です。
傾聴のポイントは、メンティの話に合わせて相づちを打ったり、オウム返しをしたりすることで、話を聞いているという姿勢を見せることができます。メンティが話している途中で、話を中断させることは厳禁です。
また、目標達成のためのGROWモデルを活用してもよいでしょう。GROWとは、Goal(目標の設定)、Reality(現状の把握)・Resource(資源の発見)、Options(選択肢の創出)、Will(意思の確認)のことをいいます。