リテラシーのもともとの意味は、「読み書きの能力」のことです。それが発展し、「物事の情報を理解・分析し、活用できる能力」という意味として用いられるようになりました。
メディアリテラシーやネットリテラシー、ITリテラシーなど、リテラシーがつく言葉はいろいろあります。なかでも「データリテラシー」は、ビジネスシーンにおいて求められる能力の一つです。
企業のデータリテラシーとは、従業員が意思決定のためにデータを収集・整理し、分析したうえで行動につなげることをいいます。
例えば人事部門であれば、採用、育成、評価の際のデータ分析や活用がそれにあたります。
データリテラシーが向上することによって、組織の意思決定スキルが上がり、データに基づいた行動がとれるようになります。
これにより生産性や従業員のモチベーション向上、さらには社会環境の変化に対する組織の適応能力向上も期待できます。
データリテラシーは、トレーニングすることで向上させることができます。
まずはデータを集めることが重要です。オリジナル情報を有している一次資料はもちろん、それを編集した二次資料も集めましょう。
次に分析です。集めた複数の情報を比較し、数値の変化や矛盾点、信ぴょう性などを調査します。分析結果をもとに、予測を行い意思決定に生かします。
こうした流れを作るには、組織が従業員のデータリテラシーを開発する必要があります。データリテラシーを浸透させるための計画を策定し、その必要性を組織全体で共有します。
データリテラシーを向上させることによって、メリットが得られることを従業員に認識させることも重要です。